「どれだけ上手いんだ」と2選手に“5つ星” 「U-24ガーナ戦出場17人」を金田喜稔が採点

金田喜稔氏が出場した全17選手を5段階で採点【写真:浦 正弘 & Getty Images】
金田喜稔氏が出場した全17選手を5段階で採点【写真:浦 正弘 & Getty Images】

アタッカー陣がゴールを決めて6-0大勝、上田のヘディング弾は「決して簡単ではない」

 東京五輪に向けて強化を進めるU-24日本代表は5日、U-24ガーナ代表と国際親善試合を行い6-0で大勝した。本大会グループリーグ初戦の南アフリカ戦を想定した一戦に、DF吉田麻也(サンプドリア)、DF酒井宏樹(マルセイユ→未定)、MF遠藤航(シュツットガルト)とオーバーエイジ3人が揃って先発。A代表の主力メンバーが後方を支えるなか、MF堂安律(ビーレフェルト)やMF久保建英(ヘタフェ)らが得点を重ねて勝利した。
 
 本大会メンバー18人枠を巡る最終選考の一戦としても注目されたこの試合での、日本の戦いぶりを識者はどのように見たのか。「天才ドリブラー」として1970年代から80年代にかけて活躍し、解説者として長年にわたって日本代表を追い続ける金田喜稔氏が、この試合に出場した全17選手を5段階(5つ星が最高、1つ星が最低)で採点。U-24ガーナ代表が「テストマッチの相手としては物足りなかった」ものの、「勝って勢いをつける意味で大きな1勝」と総じて高評価としたなか、久保と吉田に5つ星を与えた。

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<FW>
■上田綺世(鹿島アントラーズ/→後半22分OUT)=★★★★

 1トップの軸として期待されるなかで、前半32分にはペナルティーエリア内の右サイドに流れて相手に体をぶつけながらキープし、久保のゴールをアシスト。後半11分には中山からのクロスをヘディングで合わせて1得点を決めた。ライナー性のややマイナスのボールに対し、少し戻りながらジャンプして合わせるのは決して簡単なものではなく、ストライカーとしての技術の高さを示した。本大会で戦う相手に対し、体を張ってキープできるかは未知数なところはあるが、この試合での貢献度は高かった。

<MF>
■相馬勇紀(名古屋グランパス/→後半13分OUT)=★★★★

 攻守において闘える選手であり、試合を通してアップダウンを繰り返し、守備への切り替えと献身性を示した。森保監督の好きなタイプのアタッカーであることは間違いない。後半3分には堂安からのスルーパスに反応して、冷静にゴール右隅に流し込んだ。得点後のガッツポーズからは、五輪メンバー入りに懸ける思いが伝わってきた。クロスの精度に課題を残したが、アピールには成功したと言える。

金田喜稔

かねだ・のぶとし/1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。

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