「必ず次につながる」 震災から1カ月、止まっていた時計の針が動き出した、熊本の今季2度目の開幕戦
彼らが決して言い訳をしない理由
ロアッソ熊本にとって今季2度目の開幕は、決して明るい未来を予感させるものではなかった。5試合の延期試合は今後の過密日程にもつながる。この試合終了のホイッスルは、長く厳しいシーズン再開を告げるホイッスルでもあっただろう。
それでもロアッソ熊本は、この日がそうだったように決して言い訳はしない。なぜなら、自分たち以上に苦しんでいる人の存在を知っているからだ。
そして、そんなチームを応援してくれる人たちがいる。熊本の方々はもちろん、この日のジェフ千葉サポーターや明治安田生命の従業員のように、熊本の方々以外にも多くの人がロアッソ熊本に手を差し伸べ、叱咤激励してくれるはずだ。
「だからこそ、結果が必要です。でも、今日の試合は必ず次につながります」(巻)
Jリーグ開幕から24年目の「Jリーグの日」。ロアッソ熊本が再び勝利を目指して走り出した日だ。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images