「オリンピック本戦では、こういう相手と戦わないといけない」と危機感露わ

　U-24日本代表にとっては、悔やまれる試合となった。史上初めて実現したU-24日本代表と日本代表との“兄弟対決”が3日、札幌ドームで行われた。注目の一戦だったが、U-24日本代表は、兄貴分の日本代表に0-3と完敗。まざまざと力の差、チームの完成度の違いを見せつけられた。

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　U-24日本代表のボランチとして、MF中山勇太（ズウォレ）とともに先発出場したMF板倉滉（フローニンゲン）は、試合の感想を問われ、開口一番に「最初の失点は、すごくもったいなかったなというのが正直な感想です。結果がすべてと言うか、0-3。これがすべてかなと思います」と振り返った。

　格上の相手と対戦する場合、失点をせずに相手に焦らせなければ、勝機は見えなくなる。しかし、この試合では開始2分にCKから失点を喫して、格上の日本代表にリラックスして戦える状況を作ってしまった。

　早い時間帯に先制されたことで、試合展開も難しくなり、U-24日本代表は試合のリズムを取り戻すのに苦労した。試合のスタート時は、中山をアンカーに置き、板倉が一つ前に入る形でプレーしたが機能せず。「なかなか自分のところにパスが来なくて、『もうちょっと自分がパスを受けないといけないな』と感じていた」という板倉がポジションを低くすると、少しずつ状況が変わり、前線にボールが入るようになっていった。

　それでも、試合のほとんどの時間はA代表にコントロールされ、U-24日本代表もFW田川亨介（FC東京）が決定機を迎えるなど、チャンスをつくったが、ゴールすることはできなかった。

　板倉は「もちろんプレッシャーも早かったですし、0-3という結果がすべてかなと。局面、局面の勝負のところであったり、パスの正確性であったり、そういうところすべてを上げないと勝てない。オリンピック本戦では、こういう相手と戦わないといけないですし、その意味ではこの試合をポジティブに捉えて、本戦に生かせればと思います」と、五輪に向けて良い経験を積めたと強調している。

　今後5日にU-24ガーナ代表との国際親善試合、さらに12日にもジャマイカ代表との国際親善試合が控えているU-24日本代表。板倉は「（ガーナ戦まで）中1日と間は短いですけれど、オリンピックの本戦に向けてすごく大事な試合です。とにかくチームを良くできるように、たくさんコミュニケーションを取りながらやっていきたい」と、次の試合に気持ちを切り替えた。