韓国代表DF、初来日時に感じた日本サッカーの難しさは? 「自分にはとても速かった」
日本に来て驚かされた「周囲に迷惑をかけないようにする」文化
以前、セレッソ大阪GKキム・ジンヒョンにインタビューをした際、日本の文化に接して性格が変わった部分として、「車の運転が優しく、慎重になった」と話していたことを伝えると、キム・ヨングォンはこう言ってのけた。
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「ああ、ジンヒョン先輩は、韓国での運転が元々荒っぽいんですよ。私は最初からスピードも車線もしっかり守るタイプで慎重。人の性格によると思います(笑)」
そう冗談を言ってしまえるほど、先輩とも後輩とも分け隔てなく接することができる選手なのだろう。代表戦でキャプテンを任せられた理由もうなずける。
ちなみに、キム・ヨングォンが日本で驚いたのは「周囲に迷惑をかけないようにする」日本人の文化だそうだ。
「例えばですが、エレベーターの中で電話をしないとか。周囲への気配りをすることを心掛けるようになりました」
日本の水にはもう慣れた。あとはピッチ上で最高のパフォーマンスを見せるだけだ。
「自分がこれからどのようなサッカー人生を歩むかは分かりません。とにかく所属しているチームでベストを尽くすこと。それだけを心がけてサッカーをしています。早く上位進出に向けて勝利を勝ち取っていきたいです」
低迷が続くG大阪の起爆剤となるべく、キム・ヨングォンは気合い十分だ。
(金 明昱 / Myung-wook Kim)
金 明昱
1977年生まれ。大阪府出身の在日コリアン3世。新聞社記者、編集プロダクションなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めた後、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。2011年からは女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子ゴルファーと親交を深める。現在はサッカー、ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。近著に『イ・ボミ 愛される力~日本人にいちばん愛される女性ゴルファーの行動哲学(メソッド)~』(光文社)。