ミラン強化部の無能ぶりの象徴に… 古巣相手に圧巻弾の”元”至宝が「惨状には心を痛めている」

「僕の心に”ミラン愛”は残り続けている」

 昨夏、ミランからモナコに期限付き移籍したエル・シャラウィは、公式戦25試合出場で買い取り義務が発生する契約を結んでいた。しかし、24試合に出場した時点でモナコが買い取りを拒否。残り試合に起用しないとの声明を出して、まさかの”返品”の憂き目にあった。記録上はミラン復帰を果たしたものの、チーム練習に合流することもなく再びローマへ期限付き移籍した。

 背水の陣で1月30日のフロジノーネ戦から合流すると、最終節ミラン戦まで1試合を除いて出場し、16試合8ゴールと大爆発。近年故障に苦しんでいた男は、後半戦で大躍進したローマの救世主になった。ミランに当てはめれば、今季1ゴールの日本代表FW本田圭佑やFWマリオ・バロテッリはもちろん、イタリア代表MFジャコモ・ボナベントゥーラを抜き去り、後半戦だけでFWカルロス・バッカに次ぐチーム2位のゴール数に値する活躍だ。ルディ・ガルシア監督の解任で激震のローマを、来季のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場権確保までに復活させる格好となったファラオーネのレンタル移籍は、暗黒時代のミラン強化陣の無能さの象徴となってしまった。

 それでも、ファラオーネの心にはミランがまだ色濃く残っている。この敗戦で7位に終わり、21日のイタリア杯決勝のユベントス戦に来季のUEFAヨーロッパリーグ(EL)出場を懸ける古巣に、愛情のあるエールを送っている。

「ここ数年のミランの惨状には、本当に心を痛めているよ。彼らにはまだ1試合残っていて、最低限の目標を達成するために全力を尽くしてほしい。もちろん、彼らの目の前に立ちはだかるのはユベントスで、簡単なことではない。だけど、僕は子どもの頃からミランに愛情を持っていて、その色は僕の心に残り続けている。決して、消え去ってはいないんだ」

 

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