キーワードは“妥当性”と“大きなバリア” 21/22年の新ルールで読み解く「ハンドの反則」
「ある程度の幅で、レフェリーがジャッジする」(扇谷氏)
判定でよく議論の的となるのは、“身体を不自然に大きくした”かどうかだ。今回の改正では、「妥当性」という言葉が重要となってくる。トップレフェリーマネージャーを務める扇谷健司氏によれば、「レフェリーが、手の位置が“妥当”だと判断すればノーファウル。“妥当ではない”といえばファウル」という解釈を説明。これまでの、条文への厳格な適用から「ある程度の幅で、レフェリーがジャッジする」適用へと変更した形だという。
【注目】白熱するJリーグ、一部の試合を無料ライブ配信! 簡単登録ですぐ視聴できる「DAZN Freemium」はここから
また、扇谷氏は「改正した競技規則には書いていないが」と前置きしつつ、“妥当性”を判断する一つの基準として「大きなバリア(障壁)」という考え方を教えてくれた。
「大きなバリア」とは、相手選手のシュートやクロスボールをブロックするような場面で、手や腕が体から離れた場所でボールと接触し影響をもたらすことだという。これに当てはまる時、その手や腕の位置や動きは“妥当性”がないとして、ハンドの反則となる。
逆に、ハンドの反則にならない一例として、支え手が挙げられる。こちらは新たな条文に記載はないが、現状と同様、基本的に反則には該当しない。理由は手や腕の位置や動きが自然で、“妥当”と判断されるからだ。