「改めて上手い」と称えた選手は? 日本代表「ミャンマー戦出場16人」を金田喜稔が採点
守田の縦パスを入れるタイミングと種類は「チームの武器になる」
■鎌田大地(フランクフルト)=★★★★
すべてにおいてクオリティーが高く、両サイドハーフや大迫との連係もスムーズで、足下にボールを収めれば相手に取られることはほぼなかった。潜在的な能力がもっと高い選手だと思っているからこそ、敢えて言わせてもらうが、周りを使う前にもっと自分でシュートを打ってほしい。最終的に後半39分に1点を取ったが、点を取るための強引さや貪欲さを高めて、自分がシュートを打つために周りの選手を囮に使うくらいのプレーを増やしてもらいたい。W杯アジア最終予選で鎌田がキープレーヤーの1人になるのは間違いないからこそ、ワンランク上のプレーを求めたい。
■伊東純也(ヘンク/→後半33分OUT)=★★★★
堂安や久保も候補者となる右サイドハーフは現在の日本代表でも競争の激しいポジションの一つだが、伊東の存在感は試合を重ねるごとに増している。右サイドでの圧倒的なスピードと中への切り込み、クロスとシュートなどトータルで見れば伊東が現在はナンバーワン。特にぶっちぎりのスピードは相手にとって脅威であり、カバーリングを含めて2人のマーカーを引きつけられるのは、最終予選に向けても大きいだろう。だからこそ、実力差のあったミャンマー相手に得点を奪ってほしかった
■遠藤 航(シュツットガルト/→後半24分OUT)=★★★★
ブンデスリーガでデュエル1位という実績を、この試合でも随所で見せてくれた。特に後半21分、南野のゴールにつなげたシーンでの守備は見事。相手がチャンスと思って前に出る瞬間を、逆に潰して一瞬で入れ替わる判断の早さと球際の激しさは素晴らしかった。現在の日本代表において不可欠な存在の1人だ。
■守田英正(サンタ・クララ/→後半17分OUT)=★★★★
3月のモンゴル戦に続き、スタメン起用でゴールという結果を残した。攻撃で肝となる縦パスを入れるタイミングと種類に関して、ボールを出す時の体の向きの作り方、アウトサイドで触って2つのパスコースをいつも確保できているという部分で、守田のスタイルは今後もチームの武器になっていくと感じる。ポルトガル移籍後もしっかりと出場機会を確保しており、柴崎や橋本など代表のボランチ争いは激しいがレギュラー候補の1人であるのは間違いない。
金田喜稔
かねだ・のぶとし/1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。