シティのペップ采配、大一番でまさかの機能不全…攻撃的布陣での“混乱”を英指摘
2列目を主戦場としてきたMFギュンドアンの“アンカー起用”が裏目に
マンチェスター・シティは現地時間29日にUEFAチャンピオンズリーグ(CL)決勝でチェルシーと対戦したが、0-1で敗戦。初優勝は叶わなかった。この大一番でジョゼップ・グアルディオラ監督はアンカーにチームトップスコアラーのドイツ代表MFイルカイ・ギュンドアンを起用して驚きを提供したが、英紙「ガーディアン」は「機能不全を起こしていた」とペップ采配に疑問を呈している。
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今季2季ぶりにプレミアリーグを制したシティだが、チェルシーとの対戦は分が悪く、FAカップ準決勝での敗戦も含めて今季1勝2敗。トーマス・トゥヘル監督就任後のチェルシーには連敗を喫している。
そんな相手との大一番でグアルディオラ監督は意外なスターティングイレブンをチョイスした。準決勝第2戦のパリ・サンジェルマン戦(2-0)から変更があったのは1人だけだが、イングランド代表FWラヒーム・スターリングを起用した代わりに、元ブラジル代表MFフェルナンジーニョを外し、今季チーム得点王のギュンドアンを最終ラインの前のアンカーに配置したのだ。
ギュンドアンは元々中盤のセンターの選手とはいえ、今季は主に2列目で起用され、プレミアリーグで13得点を決めるなどフィニッシャーとして異彩を放っていた。そんななか、フェルナンジーニョやスペイン代表MFロドリのような守備的な選手をベンチスタートとする攻撃的采配は驚きを提供した。
しかし、その起用は結果的に裏目に出てしまったようだ。ギュンドアンは守備時にチェルシーにスペースを与えてしまう場面が目立っており、前半42分のゴールシーンでも中央のスペースを突かれ、1本のスルーパスで守備陣を切り裂かれた。
英紙「ガーディアン」は「当代きっての戦術的頭脳を持つマンチェスター・シティの指揮官が選んだチームは機能不全を起こし、混乱しているように見えた」とペップ采配に疑問を呈した。バランスを失ったチームは「混乱しているようで、ラグーだけでリングイネがないチームに見えた」と表現されている。
1点ビハインドだったシティは後半19分にフェルナンジーニョを投入し、ギュンドアンを前線に上げた。記事ではこのベテランMFの投入でシティの中盤は「秩序を取り戻した」と指摘されているが、この時点ではすでにベルギー代表MFケビン・デ・ブライネを負傷交代で失っており、ペップの采配が後手に回った印象は拭えなかった。
シティに初のCL優勝をもたらすと期待を集めたグアルディオラ監督だが、この試合で選んだ戦略はチームに思わぬ混乱を招く結果となってしまったようだ。
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(FOOTBALL ZONE編集部)