「右に蹴るか、真ん中に蹴るか」 PK失敗の浦和FW興梠の脳裏に浮かんだ1年前の記憶

ACL16強FCソウル戦でのリベンジを誓う

 その後、浦和はボールを支配しながら新潟の堅守を崩し切れずにスコアレスドローに終わった。「結果的に0-0ということは、あのPKさえ決めていれば1-0で勝っていたので、自分自身あそこで決めておけばこんなことにはならなかった」と、興梠は悔やんだ。

 しかし、下を向く時間はなく3日後の18日にはACLのラウンド16でFCソウルと対戦する。興梠は浦和が第1戦をホームで戦うことを念頭に置いて「ホームだから勝ち点3を取らなければいけないけど、まずは失点しないこと。アウェーゴールがキーになると思いますので、最低でも0-0が必要。引き分けでも1-1より0-0の方が良い」と、2試合トータルの勝ち上がりを視野に入れて話した。

 自身は前所属の鹿島アントラーズ時代から通算7大会目の出場となり、ACLの日本人最多得点を保持しているが、これまでベスト8に進んだことがない。大きな壁となっている準々決勝進出へ向けて「自分自身は楽しみだし、しっかりと結果を残したい」と前を向く。浦和のエースは、韓国の強豪相手の対戦に汚名返上を誓った。

【了】

轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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