ホームで新潟と0-0のドロー　先制のチャンスで痛恨のPK失敗

　PKスポットに立った瞬間に脳裏をよぎった迷いが、痛恨のキックミスにつながってしまった。14日の浦和レッズ対アルビレックス新潟の試合は0-0の引き分けに終わった。浦和は前半20分にPKで先制のチャンスを得たが、エースのFW興梠慎三のシュートが相手GK守田達弥にセーブされ失敗。「決めておけばこんなことにならなかった」と悔やんだ。

「右に蹴るか、真ん中に蹴るか」

　キックの前に興梠の頭には2つの選択肢が浮かんでしまったという。その伏線は、昨季の同じホーム新潟戦にあった。その試合でもあったPKのチャンスで、興梠はゴール右下に冷静なシュートを決めている。

「その時は右に蹴ってGKも右に飛んで、キックは入ったんだけど、その印象があったので右か真ん中か迷ってしまった。それが失敗につながった気がする。余裕がないとPKは決められないので、自分自身に余裕がなかったのかもしれない」

　結局、興梠はゴール中央へのキックを選択した。今季はAFCチャンピオンズリーグ（ACL）のシドニーFC戦でも中央に蹴って決めている。しかし、その時はゴールの上に蹴って決めているのに対して、この日はグラウンダーに近いボールになった。それが、キックを呼んで左に飛んだGK守田が残した足に当たる結果を招いてしまった。「上を狙ったつもりだったんだけど……」と言う興梠にとって、痛恨のコントロールミスだった。