「Jリーグ規約抵触の可能性あり」 浦和レッズ社長が三菱自動車と日産の資本提携問題で言及
Jリーグは1つの企業による複数クラブの支配を禁止
J1浦和レッズの淵田敬三社長は筆頭株主である三菱自動車工業と日産自動車の資本提携による影響について初めて言及。1つの企業による複数のクラブのコントロールを禁止するJリーグ規約に抵触する可能性を指摘しながらも、浦和レッズのチーム名やチームカラーの赤に変化はないと語った。
14日のアルビレックス新潟戦後でスコアレスドロー後、淵田社長は報道陣に対応した。燃費不正問題の影響を受け、浦和の筆頭株主である三菱自動車は横浜F・マリノスの親会社である日産自動車の事実上の傘下になる交渉が進んでいるとされる。
この自動車業界再編の動きにより、1つの企業が複数のクラブをコントロールしてはいけないというJリーグ規約に抵触する恐れがあるという。
「Jクラブは、直接たると間接たるとを問わず、他のJクラブまたは当該他のJクラブの重大な影響下にある法人の経営を支配しうるだけの株式(公益社団法人または特定非営利活動法人にあっては社員たる地位)を保有している者に対し、自クラブまたは自クラブの重大な影響下にあると判断される法人の経営を支配できるだけの株式(公益社団法人または特定非営利活動法人にあっては社員たる地位)を保有させてはならない」
規約ではこう明記されている。淵田社長は「まずは、現状がそういう事態になっているのかどうかを含めて確認することが必要だ。資本の割合や人の派遣などさまざまな要素がある。それを確認していかないといけない。我々としては、Jリーグに現状を報告した上で、それを質問している状態だと解釈している」と語っている。
両企業による交渉については「まだ三菱自動車と日産自動車の提携がこれから詳細を詰めることになるので、それがいつまで掛かるか。2016年の年末までには諸手続きという話なので、そこまでには結論が出ているのではないか」と語り、最終的な結論が出るにはまだ長い時間が掛かるとの見通しを話した。「いろいろな選択肢を考えておく必要があるが、自分たちから前に進むことはできない状況にある」と現状を説明している。