C・ロナウド、“マンU復帰”へ動き出す? 1本の移籍記事に信憑性を感じた理由
ルーニーの移籍をスクープした記者がロナウドのマンU復帰記事を執筆
とはいえ、それはあくまで“たられば”の話。確かに最近、ロナウドがユナイテッドに戻ってくるという報道も多いが、それもこれからシーズンオフになるタブロイド新聞の飛ばし記事ばかり。確かにユベントスでロナウドの年俸が大きな負担になっているという話はよく聞くが、あれほどの広告塔をイタリアの名門がそう簡単に手放すはずがない。
と思っていたのだが、今朝方に「ひょっとしたら」と思わせる記事が出た。
それは近年、我々ジャーナリストの中でも話題のメディア「ジ・アスレチック」が報じたロナウドのユナイテッド復帰記事。内容はロナウドの関係者が「ユベントスを離脱できる」と認め、ユナイテッドが真剣にモニターを始めたという簡潔なものだが、それが逆に信憑性を感じさせた。
記者はローリー・ウィットウェル。実は岡崎慎司の初年度に奇跡のリーグ優勝を果たした時のレスター番記者(確かデイリー・メールだったと思う)で、筆者とも顔見知りだった。そして、ここが肝なのだが、2019年にルーニーのD.C.ユナイテッド移籍をスクープして、「ジ・アスレチック」に移籍していた。つまり、ルーニーのスクープを入手できるソースをユナイテッド内に持っているということだ。
そんなローリーが書いたとなると、“帰ってこないでくれ”とロナウドの古巣移籍を否定したい人間でも、「ひょっとしたら」と思わせるに十分だ。
36歳となったロナウドが、どれだけやれるのか。いや、間違いなくやるだろう。もしかしたら、気合いが入る初年度は全盛期そのままの成績を残すかもしれない。
そしてその活躍は、今季のマンチェスター・シティとの勝ち点差「12」を縮めて、お釣りが出るほどかもしれない。
(森 昌利 / Masatoshi Mori)
森 昌利
もり・まさとし/1962年生まれ、福岡県出身。84年からフリーランスのライターとして活動し93年に渡英。当地で英国人女性と結婚後、定住した。ロンドン市内の出版社勤務を経て、98年から再びフリーランスに。01年、FW西澤明訓のボルトン加入をきっかけに報知新聞の英国通信員となり、プレミアリーグの取材を本格的に開始。英国人の視点を意識しながら、“サッカーの母国”イングランドの現状や魅力を日本に伝えている。