U-21日本代表FW中島 2戦連発にも不満「見ている人に申し訳ない。もっと面白い試合にできた」
自分に厳しくダメ出し
仁川・アジア大会に出場しているU-21日本代表FW中島翔哉は21日、1次リーグ最終戦のネパール戦で、試合を決める2点目を挙げて4-0の大勝に貢献した。この結果、日本はD組2位となり、8強に進出。準々決勝では、C組1位のパレスチナと対戦する。
第2戦のイラク戦に続く、2戦連発の男は、どこまでも自分に厳しかった。試合後、中島の口を突いて出たのは、反省の言葉ばかりだった。
「自分的には、良くはなかったですね。もっと(鈴木)武蔵の後ろでやれることもある。距離が遠すぎたので、もっと近くでやれば良かった。試合でちゃんと考えて、フリーで受けられるようにしないといけない。もっといい場所にいれば、前半も点を取れたはず。自分でいいポジションを見つけていくようにしないといけない」
日本は前半から積極的にゴールを狙い続けたが、全員が自陣に引いて守るネパールの赤い壁を突き崩すのに苦戦した。中島は「崩さないで点を取れることが必要になってくる。相手が引いたらフリーになるわけだから、しっかりゴールを狙う。無駄なパスは、時間の無駄。効果的なパスも必要になってくる。自分も変に動かそうとしてしまった。工夫も必要だと思う」と言う。
前半33分に、MF野津田岳人(広島)の強烈なミドルで1点を先制したが、前半はこの1点に終わった。
すると、後半9分、左サイドからMF矢島慎也(浦和)が入れたパスを鈴木がスルーし、そのボールに中島が反応。ドリブルでエリア内に侵入し、右足で冷静に今大会2ゴール目を挙げた。その後、チームは鈴木の2ゴールを加えて4-0で快勝。決勝トーナメント進出を決めた。
「今日みたいな(格下相手の)試合は難しい、と言われるけれど、見ている人には申し訳なかった。もっと面白い試合ができたと思うので」
勝利や、決勝トーナメント進出の喜びではなく、成長の糧をピッチで探し求める。第2戦のイラク戦後には、「(敗戦で)うだうだ言っている人の意味がわからない。最終的にトップに立てればいい」と言葉にしていた。高みを目指す男は、多くのことを追い求めているのだ。中島は、頂点を目指す過程で、クリアすべきことだけに思いを傾けていた。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web