浦和ロドリゲス監督、守備のオートマチズム構築に手ごたえ 「流れ良くできている」
押し込まれても守備がしっかりとでき、神戸相手にクリーンシート達成
浦和レッズは22日、本拠地でのJ1リーグ第15節ヴィッセル神戸戦に2-0で勝利した。前半が低調だったものの最終ラインが耐え、後半に入って交代選手が機能して白星を手にする幅の広さを示したゲームになった。
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浦和は19日にルヴァンカップ・グループステージ最終節、横浜FC戦(2-0)を消化して中2日だった。勝利以外はグループの突破ができない状況に、現チームで中心的な存在になっているMF小泉佳穂とMF柴戸海がフル出場した状況もあって、彼らはこの神戸戦でベンチスタートになった。
その前半、浦和は苦しんだ。前線から相手のビルドアップを制限しようとしたところでは、相手MF山口蛍にサイドに流れてボールを引き出され、ボランチの背後で受けるコースを作るMFアンドレス・イニエスタの存在感もあって中盤が間延び。強くボールにいけない状況があり、守備ブロックはかなり下がってしまった。それでも、実際にシュートを放たれるような場面は数少なく、押し込まれても4バックを中心にしっかりと守れることが試合展開を支えた。
リカルド・ロドリゲス監督は、守備の“オートマチズム”が構築されつつあることへの手応えを試合後に語っている。
「正直なことを言うと、後ろに引いて守る時間はあまり好きではないんですが、ディフェンスを強いられた時には、我々はそのなかでもしっかりディフェンスできていると思っています。しっかり堅く守りながら無失点で、ルヴァンカップでも無失点で抑えられていますし、非常に安定してきている。ディフェンスのところでやるべきことがハッキリしていて、それがオートマチックに流れ良くできているのかなと思う」
昨季の浦和はクロス攻撃への脆弱性を指摘されることが多かったが、今季はトレーニングを行う大原サッカー場の芝を管理するスタッフとの協力もあり、ピッチ上にクロスに対して戻る場所を示すなど、詳細なことにも手を付けた。プレシーズンのキャンプでも、狭いスケールでの意識づけから広いピッチへの展開まで、守備的な要素に働きかけるトレーニングも見られた。
後半に入って小泉と柴戸が投入されると、相手ボールにはより高い位置から制限をかけることができるようになり、後半2分に先制。その後は試合の主導権を握りつつ、選手交代を駆使しながら攻撃を仕掛けてきた神戸に対応して試合を進めると、終了間際にはFWキャスパー・ユンカーがとどめのゴール。試合運びとしても上々のものになった。
18歳にしてU-24日本代表に選出されたGK鈴木彩艶は、これでJ1デビューから3試合連続無失点で1995年に元日本代表GK川口能活氏が作った記録に並び、「味方の選手に助けられることも多く、守備面ではゼロを続けられている」と語った。3月には大量失点を喫する試合もあった浦和だが、攻守のバランスは急速に整いつつあることが試合結果に示されている。