独代表復帰のDFフンメルス、“必然の帰還”を現地分析 「人数合わせなどではない」

約2年半ぶりの代表復帰となるDFマッツ・フンメルス(※写真は前回招集時)【写真:Getty Images】
約2年半ぶりの代表復帰となるDFマッツ・フンメルス(※写真は前回招集時)【写真:Getty Images】

一度はレーブ監督から代表引退を通告されるも、2年半の空白期間を経て電撃復帰

 ドイツサッカー連盟(DFB)は19日、欧州選手権(EURO)2020に臨む代表メンバー26名を発表した。この中で注目ポイントの一つが、ドルトムントでプレーするDFマッツ・フンメルスが約2年半ぶりに電撃復帰したことだ。ブンデスリーガ公式サイトは「間違いなく人数合わせなどではない」と32歳のセンターバックの帰還を特集している。

 フンメルスと言えば、2014年のブラジル・ワールドカップ(W杯)優勝に貢献した実績十分のスター選手だが、2019年にヨアヒム・レーブ監督が世代交代を進めた結果、DFジェローム・ボアテング、FWトーマス・ミュラー(ともにバイエルン・ミュンヘン)とともに代表引退を通告されていた。およそ2年半の空白期間を経ての電撃復帰となる。

 ブンデスリーガ公式サイトは、「なぜマッツ・フンメルスがドイツ代表再招集にふさわしいのか」と特集記事を公開。「1度でも代表に入るのが難しいのに、2度目となるとそれは本当に良い選手でなければできないこと。マッツ・フンメルスは、まさにその通りの選手だ」とフンメルスの復帰を歓迎した。

 32歳とベテランの域に達しているフンメルスだが、今シーズンはブンデスリーガでタックル386回と空中でのデュエル回数168回を記録。これはセンターバックの中でもいずれも最多で、リーグ全体でもそれぞれ5位と2位につける数字。そのプレーがいまだ錆びついていないことを示した。また、主にセットプレーから5得点をマーク。リーグ屈指の得点力を備えたDFであることを証明している。

 こうした申し分のないパフォーマンスだけでなく、チームに影響を与えるリーダーシップも備えるフンメルスのドイツ代表復帰について、記事では「間違いなく人数合わせなどではない。栄光を目指すチームの礎となる」と指摘されている。また、「逆境を乗り越えて成功を収めたトップクオリティーの選手以上のお手本がいるだろうか?」と若手選手にとっての模範としても大きな期待が懸けられている。

 フンメルスとともに代表から遠ざかっていたFWミュラーも同時に復帰を果たした。ブラジルW杯を境に低迷が続くドイツ代表。レーブ監督の最後の大舞台となるEURO2020で、はベテラン勢の活躍が大きな鍵を握ることになりそうだ。

(FOOTBALL ZONE編集部)

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