1967年生まれ「世界ベスト11」 天才バッジョが軸、カニーヒアら“個性派”も並ぶ豪華布陣

(左から)ポール・ガスコイン、ロベルト・バッジョ、クラウディオ・カニーヒア、マティアス・ザマー【写真:Getty Images】
(左から)ポール・ガスコイン、ロベルト・バッジョ、クラウディオ・カニーヒア、マティアス・ザマー【写真:Getty Images】

【世界年代別ベストイレブン|1967年生まれ編】トップ下にバッジョ、3トップは技術・速さ・高さの3拍子が揃った組み合わせ

 才能豊かな選手を多数輩出した「黄金世代」は世界各地に存在し、伝説のチームとして一時代を築いてきたが、果たして史上最強の「生まれ年」はいつなのか。きら星の如く存在する各国スター選手を生まれ年ごとに分けて、世界の「年代別ベストイレブン」を編成。今回は1967年生まれを特集する。

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 この年代は攻撃と守備の要となる選手が、両方ともバロンドールを受賞している珍しい年代だ。

 攻撃の中心はイタリア最高のファンタジスタと名高い、元イタリア代表FWロベルト・バッジョ。1993年にバロンドールを受賞したバッジョは、創造性にあふれ、誰も想像できないようなプレーを高い技術で体現し、何よりも結果が求められるイタリアの観衆をも魅了してきた。

 そして守備陣の柱が、1996年にバロンドールを受賞した元ドイツ代表DFマティアス・ザマーだ。相手の先を読み、ボールを奪う高い守備能力に加え、前線へ攻め上がってゴールに絡むプレーは、一つの戦術のようでさえあった。怪我に苦しみ、早期の引退を迫られたことが残念だ。

 この年代には有力なFWが多いため、バッジョはトップ下で起用。3トップには、左ウイングに元フランス代表FWダビド・ジノラ、右ウイングに元アルゼンチン代表FWクラウディオ・カニーヒア、そしてセンターフォワードに元チリ代表FWイバン・サモラーノを並べる。左サイドのジノラは、抜群のテクニックを生かして相手の守備を切り裂いたドリブラー。一方、右サイドのカニーヒアは突出したスピードの持ち主。1990年イタリア・ワールドカップ(W杯)ではFWディエゴ・マラドーナとコンビを組み、アルゼンチンの2大会連続決勝進出に貢献した。

 サモラーノは身長178センチながら、驚異的な跳躍力を誇り「ヘリコプター」と呼ばれた。チリ代表ではFWマルセロ・サラスとの「ササ・コンビ」が有名だ。インテル時代には背番号9を元ブラジル代表FWロナウドに譲ったが、自身も9番に人並み以上の愛着を持っていたため、背番号を18として「1」と「8」の間に「+」と入れていたことでも知られる。この3トップは、技術・速さ・高さの3拍子が揃った組み合わせと言えるだろう。

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