久保はボルダラス戦術の“犠牲者” ヘタフェ番記者、“残留決定弾”を絶賛「感動的ゴラッソ」

「ムンド・デポルティーボ」紙でヘタフェ番を務めるシルビア・タマラル記者【写真:高橋智行】
「ムンド・デポルティーボ」紙でヘタフェ番を務めるシルビア・タマラル記者【写真:高橋智行】

ヘタフェ番記者はボルダラス采配を非難「あまりにも的中していなかった」

 試合後、「ムンド・デポルティーボ」紙でヘタフェ番を務めるシルビア・タマラル記者に久保の印象を聞いた。

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「タケ・クボはまだ成長段階の選手なので、シーズンを通じてもっとたくさん出場時間を得る必要があったと思います。彼は高いクオリティーを備えていますし、ヘタフェが最も必要とした時、今日、ついに彼は姿を現してチームにとって本当に重要となる感動的なゴラッソで応えてくれました。もうシーズンが終わってしまうので、彼のプレーをこれ以上ここで楽しめないのが残念です」と、最後の最後で内面に秘めていたものを爆発させた久保が、今季終了後にヘタフェとの期限付き移籍契約が切れることを名残惜しそうに語っていた。

 久保が出場時間を得るのに苦しんできた理由については、「今シーズン、ボルダラスの采配は、あまりにも的中していなかったと思います。勝利に向けた監督のプランニングや決断が何度も失敗に終わっていましたし、多くの試合で攻撃を捨てることを優先していました。そのためタケ・クボにあまりチャンスが与えられることがありませんでした」と、チームが結果を得るのに苦しんだことにより、久保がボルダラス戦術の犠牲者になったことを強調した。

 久保のヘタフェ加入後のリーガ成績は17試合(先発7試合)、712分間出場、1得点1アシスト。ビジャレアル時代を含めた今季のリーガ通算成績は30試合(先発9試合)、1003分間出場、1得点1アシストとなっている。

 久保にとって、23日に行われるアウェーのグラナダ戦が今季最終戦となる。来シーズンもスペインで、その勇姿を見られることを期待したい。

高橋智行

たかはし・ともゆき/茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、スペインリーグを中心としたメディアの仕事に携わっている。

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