「ハートは熱く、頭はクールに」 リオ世代の闘魂DFが流血しながらも故郷熊本を想い躍動
「勝利を届けられて良かった」
アフリカ特有の身体能力を誇るガーナにも堂々と対応した。相手のセットプレーでも持ち味の空中戦で、頭一つ抜け出す打点の高いヘディングで跳ね返す。後半35分には空中戦での競り合いの際に相手選手の肩が入って右目上をカット。ピッチ上で流血するアクシデントにも遭ったが、包帯を巻いて即座にピッチに戻ると、ベストアメニティスタジアムに駆けつけたファンからは大きな拍手を受けた。
「ハートは熱く、頭はクールに(守った)。ゼロに抑えられたことはディフェンスとして本当に良かったことだと思います。(3得点を挙げた)前半の勢いを後半にも続けていかなければいけないです」と、若きDFリーダーは課題を口にした。
それでも熊本に近い会場での試合だったことについて触れられると、「僕の知り合い、家族と顔を合わせることができました。すごく安心したというか。今日こうやって勝利という結果を届けられたのは良かったです」と21歳の青年らしい素顔ものぞかせた。チームは21日からトゥーロン国際大会に臨む。リオデジャネイロ五輪に向けて大事な試合が続くなかで、自身も故郷の九州で力を蓄える試合になったはずだ。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
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