「GKチームの勝利」 浦和”18歳守護神”、充実のJ1デビューを呼んだライバルとの“絆”
ロドリゲス監督も評価「チームを救うプレーをしてくれた」
そのピッチで鈴木は前半に1対1の大ピンチを良いポジションを取って防ぐと、後半には昨季まで浦和に所属したMFマルティノスの放ったゴール右上を襲うミドルシュートをファインセーブで弾き出した。指揮官もまた、「チャンスを得たなかで非常にいいプレーをしてくれた。チームを救うプレーをしてくれたと思う」と評価した。
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一方で、ウォーミングアップの時間や、飲水タイムの時間には、ベンチ入りした西川が声を掛け、水のボトルを手渡す姿もあった。鈴木は「ポジティブな声掛けが多く、戦術でも見えていないところを的確に指摘してくれた」と話す。
そして、今季中に40歳を迎えるGK塩田仁史や浜野征哉GKコーチを含め、「練習の中でも周りから教えてもらえることも多い。高みを目指してGKが一つのチームでやれている。今日の試合も、GKチームとしての勝利だと思う」と、感謝を口にした。
5日のルヴァンカップ・グループステージ第5節柏レイソル戦では3-3の引き分けだった。それだけに「ルヴァンカップよりも少し緊張していた部分はあるけど、仲間の声掛けもありいつも通りのプレーができたと思う。前節のルヴァンカップで3失点という非常に悔しい思いをした。今日は無失点で終わろうと話していて、それが実現できてよかった。今日1試合終わっただけなので、次の試合に向けて練習でアピールしたい」と、クリーンシートを喜びつつ、先を見据えた。
今後、浦和だけでなく日本を代表するGKに成長するという期待も大きい逸材は、そのデビュー戦を見事に飾った。一方で、満面の笑みで勝利を喜んでいた西川もまた意地を見せるだろう。これまで西川が常に立っていた浦和のゴールマウスに、大きな変化が訪れる1日になった。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)