インザーギ監督がユベントス戦の本田の決定機に悔しさ 「センセーショナルだったが、決まっていれば、違う展開に」

イタリア王者に完敗

 ACミランのフィリッポ・インザーギ新監督は20日、ホーム・ユベントス戦に0-1で敗れ、監督として初黒星を喫した。スコアこそ1点差だったが、相手に何度も決定機をつくられる完敗の内容。指揮官は、前半27分の日本代表MF本田圭佑の放ったヘディングシュートを「センセーショナル」と評し、これが外れたことを勝負の分岐点と分析した。
 ホームのサンシーロに戻った大観衆に、勝利の歓喜をもたらせなかった。指揮官は試合後、敗戦のショックを必死に振り払うように語った。
「私は憤っている。なぜなら別格のレベルにいるクラブに対抗できると本気で願っていたからだ。選手には満足していると伝えた。まだ開幕2試合の時点では、ヨーロッパ最強のクラブの一角と同じレベルには到達できないからだ」
 最強ミラン復活は3試合ではならず、と冷静に振り返った。セリエAでは、3連覇中のユベントスと、ローマのみが現時点で欧州のカップ戦で他国の強豪と対抗できる存在だと言えるだろう。昨季失意の8位に終わったミランが開幕直後の時点でそのイタリア王者と互角に戦うのは、時期尚早だったのかもしれない。
「だが、正直言って、僕は、素晴らしい試合ができたと思っている。ヨーロッパで最も強いチームをもし倒すことができていたら……テベスとポグバという2人のビッグプレーヤーの素晴らしいプレーがなかったなら、多分引き分けていた。そうすれば違うことを話していただろう。パーフェクトな試合だったと。本田にはゴールチャンスがあった、そのチャンスはセンセーショナルなものだった。決まっていれば、違う展開に試合は運んでいた」
 前半27分だった。MFムンタリからのクロスに、ユベントスのイタリア代表DFジョルジオ・キエッリーニと競り合いながら本田がゴールに肉薄した。体勢を崩しながらも巧みに頭でミートさせた。本田には開幕3試合連続ゴールに最も近づいた瞬間だったが、名手GKジャンルイジ•ブッフォンに阻まれた、ミランにとっては数少ない決定機だった。その後、後半26分に、相手FWカルロス・テベスに決勝点を奪われた。

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