柏ネルシーニョ監督、アディショナルタイムの2失点を後悔 「決定的なミスと言える試合」
3-1で後半アディショナルタイムに突入も、立て続けの失点で悔しいドロー決着
柏レイソルと浦和レッズが対戦した5日のルヴァンカップ・グループステージ第5節は、アディショナルタイム突入時点で柏が2点リードの勝利濃厚な展開から、浦和が2連続ゴールで3-3の引き分けになった。柏のネルシーニョ監督は、「最後に失点を防げなかったことを考えれば、決定的なミスと言える試合だ」と悔やんだ。
試合は浦和が前半9分、新外国人FWキャスパー・ユンカーがデビュー戦での初ゴールで先制。そのまま後半に入ると、柏は後半14分にセットプレーからFWアンジェロッティのヘディングシュートで同点とした。さらに、同22分にはPKをアンジェロッティが決めて逆転に成功し、同39分には途中出場のDF古賀太陽の一撃で3-1とリードを広げた。
このまま柏の勝利が濃厚だと思われたが、アディショナルタイムに浦和が猛反撃を見せた。まずは90+2分、コーナーキックからDF槙野智章、FW興梠慎三と頭でのパスがつながり、最後が途中出場のMF伊藤敦樹がプロ初ゴールとなるボレーシュートで1点を返した。
さらに90+4分、浦和は槙野がヘディングで相手の前線へのパスを跳ね返すと、両チームの選手が競った中盤をすり抜けたボールはMF小泉佳穂へ。小泉は右サイド側から抜け出したMF関根貴大に丁寧なパスを通すと、GKとの1対1を関根が決め、劇的な同点ゴールになった。
過去にもこうした時間帯にゴールを決めてきた関根は、「うまく入れ替わって前にスペースがあった。(小泉)佳穂がよく見ていてくれたので、GKと駆け引きしながら決めることができて良かったなと思いますね。すごく緊張して、GKとも目が合って、いろいろと考えてしまったけど、コースを狙って強いボールで決められて良かった。(終了間際に決める)イメージがついているかなと思うし、最後のところで結果を残せる選手になりたいので、今日のゴールはゴールの中でも嬉しいものの一つですね」と笑顔だった。
一方のネルシーニョ監督は、「非常に残念な結果ではあるものの、失ったものより得たもののほうが多かったと思う。出場機会に恵まれなかった選手が要求にこたえてくれた。最終戦で勝利できれば突破できる可能性がある」と、前向きな要素があると話した。
しかし、最終的に連続失点で勝ち点を落としたことについては、「これまでに比べてミスも少なく(試合を)優位に進めたと言いながら、決定的なミス。最後に失点を防げなかったことを考えれば、決定的なミスと言える試合だ」と、厳しい表情だった。
後半途中から風雨も強まり荒れ模様の天候となった試合は、最後の最後にドラマが待っていた。これによって、浦和と柏はそれぞれ最終戦に勝利すれば突破が決まり、引き分け以下では敗退と、突破への可能性を残したゲームになった。
[ftp_del]
[/ftp_del]
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)