契約解除の浅野拓磨、最年長のパルチザンGKが見解 「あと20日待てたのではないか」
GKストイコビッチは「彼の決定を尊重する」としつつ、シーズン終了前の離別を悔やむ
セルビア1部パルチザンの日本代表FW浅野拓磨は、2日に自身のSNS上でクラブとの契約解除を発表。パルチザン側は一方的な契約不履行との見解を示して波紋が広がるなか、最年長の同僚GKは「決定を尊重する」としつつ、「あと20日待つことができたのではないか」と思いを吐露している。セルビア紙「Danas」が報じた。
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浅野は2019年夏にアーセナルからパルチザンへ完全移籍し、3年契約を締結。加入1年目の昨季はリーグ戦23試合4ゴールにとどまったが、今季はシーズン序盤から得点を量産し、欧州主要1部リーグにおけるシーズン日本人最多得点記録を更新する18ゴールをマークしている。
クラブの財政的な事情から今夏での退団が報じられていたなか、2日に自身のインスタグラムで電撃的に契約解除を発表。度重なる給与等の未払いからクラブへの信頼を失ったことが主な要因だと明かした。これを受けてパルチザン側も公式サイトで声明を発表し、「根拠のない退団と契約条項の違反により、すべての法的手段を取り、FIFA(国際サッカー連名)の管轄機関に対して訴訟を起こします」と主張した。
リーグ戦を4試合残し、25日にはカップ戦決勝レッドスター・ベオグラード戦を控えるなかで、チーム最多スコアラーの浅野が抜けるダメージはパルチザンにとって大きい。所属計8年目となる37歳の元セルビア代表GKヴラジミール・ストイコビッチは、浅野は正真正銘のチームの一員だったと語っている。
「選手、スタッフ、クラブの従業員、みんながアサノをチームに溶け込ませるだけでなく、(セルビアの首都)ベオグラードで快適に過ごせるように努めた。アサノは我々のチームの一部だった」
そして、ストイコビッチは自分は弁護士ではなく、今回の一件に関してコメントはできない姿勢を示しつつも、チームが今直面している現実について話さなければいけないと口を開いたという。
「人間的にも、モラル的にも我々は失望しているし、裏切られたと感じている。シーズン終了前の出来事だからだ。私は彼の決定を尊重するが、あと20日待つことができたのではないか。ほろ苦さが残る形となった」
ストイコビッチや主将のセルビア代表MFラザール・マルコビッチら同僚たちも見解を述べ始めている浅野の去就問題は、どのような結末を迎えるのだろうか。
(FOOTBALL ZONE編集部)