来季の編成にも大きく影響

　ミラン には、来季のELに向けて、この2つのルートが残されている。だが、すでに5000票ほどが投じられているWEB上のアンケートでは、実に89.6％のミランサポーターが「ミランは来季ELへの出場権を獲得できない」に票を投じている。クリスティアン・ブロッキ監督に交代してからの5試合で2勝2分1敗の結果を残しているものの、全てが二桁順位の下位チームを相手に残した成績ということもあり、全く信頼を得ていないことが浮き彫りになっている。

　リーグ最終節のミランと、サッスオーロの対戦相手はどちらも強豪クラブだが、そのモチベーションには大きな差がある。ミランと対戦するローマは、勝利すれば2位ナポリを逆転して来季のCLを本戦から出場する可能性を残している。一方で、インテルは4位が確定して おり、ELの本戦からの出場権も確保している上にアウェーでのゲームになる。

　ミランのアドリアーノ・ガリアーニCEOがパリ・サンジェルマンのFWズラタン・イブラヒモビッチの来季獲得について「ELに出場できるかどうかもファクターになる」と発言するなど、ヨーロッパのカップ戦を戦う環境を得られるかどうかは、来季のチーム編成にも大きな影響を及ぼす。その後押しをしてくれるはずのサポーターたちは首脳陣にブーイングを浴びせ、成功も信じていないという結果がハッキリと出ている。

　ドタバタ劇を繰り返してきた凋落（ちょうらく）の名門ミランの今シーズンは、どのような結果で終えることになるのだろうか。

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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真　photo by Getty Images