伝統の堅守崩壊でリーグ4戦未勝利 横浜FMが陥る“負のスパイラル”
昨季はリーグ2位の32失点だったが…
昨季、年間順位は7位だったが、総失点数では優勝した広島の30失点に次ぐリーグ2位の32失点。中澤ら代表クラスの実力者を擁する鉄壁の守備は、最大のストロングポイントだった。だが、今季は簡単なミスから失点を重ね、ここ3試合だけで5失点。難攻不落の要塞に綻びが見え始めた。
この日も攻撃を牽引していた齋藤は「本当に苦しいですけど、なんとかこれを打破したい。この状況を乗り越えた時、もう一つマリノスは強くなれると思う」というポジティブな言葉を残した。中盤で攻守に奮闘する中町も「一つ一つ成功体験を積み上げていければと思う。苦しい状況で下を向きがちですけど、リバウンドメンタリティーというか、もう一回浮上するために顔を上げてやっていきたいです」と、次の戦いに気持ちを切り替えていた。
次節はアウェーで昨季2戦2敗と相性の悪い鹿島との対戦を控えている。歯車の狂った横浜FMにとって難しい一戦になるのは間違いないが、上位相手に復調のきっかけを掴みたいところだ。
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石川 遼●文 text by Ryo Ishikawa