伝統の堅守崩壊でリーグ4戦未勝利 横浜FMが陥る“負のスパイラル”
甲府相手に二度のリードも自らのミスで勝利を逃す
イージーミスから失点を重ねる現在の横浜F・マリノスから、堅牢な守備でクリーンシートの山を築いたかつての姿を想像することはできなかった。横浜FMは8日に行われたJ1ファーストステージ第8節のヴァンフォーレ甲府戦で、2度のリードを守れずに2-2の引き分けに終わった。ホームで勝ち点3を逃し、これで4試合勝ちなし。選手も危機感を募らせている。
横浜FMは前半31分に、元日本代表MF中村俊輔のFKからMF中町公祐が頭で押し込んで先制。しかし同38分にミスからカウンターを許し、これがJ1デビュー戦の19歳FW熊谷駿に決められ同点となった。
前半終了間際の45+1分にMF齋藤学がMF喜田拓也のシュートのこぼれ球に詰めて勝ち越し。しかし、後半22分には再びDFのミスからDF津田琢磨にゴールを許して2度のリードをフイにした。横浜FMはこれで4戦未勝利(1分3敗)と停滞が続く。本拠地の日産スタジアムでも、今季リーグ戦は白星から見放されている(2分3敗)。
試合後、取材エリアに姿を見せた選手たちは「自分たちのミス」の多さを嘆いていた。チーム2点目のゴールを挙げた齋藤が「ここ何試合かの失点は全て自分たちのミスから」と振り返れば、守護神のGK飯倉大樹は「こういう時は少しのミスが失点につながってしまう」と、チームに”負の連鎖”が生じていると表情をこわばらせた。