「これが私の現実」 “奇人”ビエルサ監督、英語を使わない・学ばない理由は?
まずはスペイン語で伝えたいことを話すのを優先した結果、英語学習には手がつかず
“奇才”として知られるリーズ・ユナイテッドのマルセロ・ビエルサ監督はイングランド上陸後も英語を学ばずにスペイン語を使い続けているが、英語を学ばないことを謝罪し、その理由も明かした。英衛星放送「スカイ・スポーツ」が報じた。
あのジョゼップ・グアルディオラ監督やマウリシオ・ポチェッティーノ監督も敬愛すると言われるビエルサ監督。稀代の戦術マニアとしても知られるアルゼンチン人指揮官は、2018年に当時英2部だったリーズの監督に就任し、チームをプレミア昇格へ導いた。
これまで母国アルゼンチンやスペイン、フランス、イタリアなど多くの国で指揮を執ってきたが、英語圏のイングランドのチームを率いるのはリーズが初めて。就任以降、メディア対応の場では英語通訳を付け、自身は母語であるスペイン語を使ってきた。
65歳の知将はこのことについて、「私が英語を学んでいないことを謝らなければいけない」と謝罪。「英国のサッカー界に身を置くなかで、私の大きな欠点はここでは誰も話す言語でコミュニケーションがとれないことだ」と、英語を話せないことがディスアドバンテージになっていると語った。
しかし、ビエルサ監督が英語を使わないのには明確な理由があるという。
「私が指導者になって最も時間をかけたことの一つが、上手く話せるようになること。私は言葉の意味や定義を理解し、伝えたいことの濃さを失うことなく、最もシンプルな方法で表現しようとしている。スペイン語でさえ自分の考えをシンプルかつ簡素に表現するのはとても難しいので、他の言語ではやらないと決めたんだ。つまり、スペイン語で言えないことを英語で言えるわけがないということ。この説明で誰よりも信じられないのは私自身だが、これが私の現実なんだ」
“エル・ロコ(奇人)”の愛称でも知られるビエルサ監督は、自身の哲学を貫き通すためにあえて母国語以外の言語を使わない選択をとっていたようだ。
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(FOOTBALL ZONE編集部)