オランダの伝説FW、チェルシーの不遇アタッカーに移籍の勧め 「監督の戦術に合わない」
英雄ファン・バステンはドイツ人のトゥヘル監督がヴェルナーを重用していると指摘
今季途中にフランク・ランパード監督の後を引き継ぎ、チェルシーの指揮官に就任したトーマス・トゥヘル監督はクラブを立て直し、リーグ戦では4位、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)でも準決勝に勝ち上がった。しかし、元オランダ代表FWマルコ・ファン・バステン氏は、その采配に疑問を唱えている。英紙「メトロ」が報じた。
現役時代に3度のバロンドールを受賞するなど、輝かしい実績を残したファン・バステン氏は、引退後もアヤックスやオランダ代表の監督を務めた。そんなファン・バステン氏には、トゥヘル監督のある選手の扱いに不満を感じているようだ。
その選手とは、今シーズンの開幕前にアヤックスからチェルシーに加入したモロッコ代表MFハキム・ジイェフだ。FAカップ準決勝マンチェスター・シティ戦で、唯一のゴールを決めて1-0の勝利に貢献したジイェフだが、トゥヘル監督はレギュラーに据えていない。プレミアリーグ第33節ウェストハム戦(1-0)ではベンチスタートで、途中出場から15分のみの出場にとどまった。
この試合を見たファン・バステン氏は「ジイェフはまたもベンチスタートだった。ピッチに入った彼は、ストライカーのようだった。良い選手で、その役割もできる。彼がローテーションに組み込まれているのは寂しいね。ふさわしい場所にいないと感じる」と語り、トゥヘル監督がドイツ代表FWティモ・ヴェルナーを重用し過ぎていると指摘した。
「ヴェルナーのプレーは良くないが、彼のほうが多くの出場時間を得ているよね? この監督のシステムは、ジイェフに合っていない。もうジイェフは『分かるだろう?(クラブから)出してくれ』と言うしかない。私があの男(トゥヘル監督)にできることはないから、ジイェフ次第だ。うまくいかないんだ。ジイェフが悪いとも、監督が悪いとも言えない。ただ、合わないんだ」
今シーズン公式戦32試合で5得点4アシストのジイェフに対して、ファン・バステン氏が批判したヴェルナーは、公式戦44試合11得点12アシストを記録している。ただし、そのゴールのほとんどはシーズン序盤に記録したもので、最近では得点力不足が大きな話題となっていた。
現地時間27日に行われたレアル・マドリードとのCL準決勝第1戦でも、後半21分からの出場だったジイェフは、トゥヘル監督の中で固まる序列を覆せるだろうか。
(FOOTBALL ZONE編集部)