浦和FW興梠、ロドリゲス監督の推奨するサッカーに感じた可能性と解消すべき課題

デンマーク人FWユンカーの加入を歓迎「ライバルが来たほうが燃える」

 ロドリゲス監督も「ボールを回すだけになってはいけない」と話すものの、一方で安易なボールロストは推奨していない。そのバランスが、まだボールを失わないほうに強い意識が向いているのかもしれない。一方で、前述の2試合では興梠が入り、明らかに活性化した面もある。3月までのゲームではほとんど見られなかったような中央のゾーンでのスルー、フリックやワンタッチのコンビネーションが出始めた。

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 そうしたなか、浦和にはノルウェー1部リーグで得点王とMVPをダブル受賞したデンマーク人FWキャスパー・ユンカーが加入。新型コロナウイルスの影響による隔離期間も間もなく終わり、今月末には合流が見込まれる。そうなれば、現在ゼロトップ気味のプレーで出場を重ねるFW武藤雄樹や、横浜FC戦で2ゴールしたFW杉本健勇を交えたポジション争いも激化する。

 それでも興梠は「ここにいる選手は全員、毎年、1日1日危機感を持ってやっていると思う。個人的には危機感というか、今年はキャンプをやっていなかったし、初めての手術ということで焦らずやってきた。これからコンディションは上がるだろうし、ライバルが来たほうが燃える。切磋琢磨できたほうが良い」と、競争を歓迎する。

 今季、リーグ戦の10年連続二桁ゴールという前人未到の記録もかかっている興梠。出遅れてコンディション向上の途上にあるとしても、培ってきた信頼は揺るがない。出場時間数さえ増えてくれば、浦和のエースらしい姿を見せてくれるだろう。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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