「12クラブは間違っていた」 伊名将、“スーパーリーグ構想”参加表明クラブに不信感
アンチェロッティ監督がスーパーリーグ構想に言及
エバートンを率いるカルロ・アンチェロッティ監督が、欧州スーパーリーグ創設メンバーとして参加が決まっていた12クラブについて「彼らは間違っていた」「選手や監督、サポーターのことを考えていなかった」と批判した。英紙「デイリー・メール」が報じている。
現地時間18日に発表されたスーパーリーグ構想ではプレミアリーグの6クラブをはじめ、スペイン、イタリアのクラブを含む12クラブが創設メンバーとして名を連ねた。しかし、相次ぐ反発の声を受けてプレミア勢が一斉に脱退するなどリーグはわずか48時間のうちに空中分解。スーパーリーグは計画自体の見直しが決まるなど波乱の結末を迎えた。
現在エバートンを率いるアンチェロッティ監督は「スーパーリーグが実現することはないと確信していた」と語ったうえで、古巣のACミランやレアル・マドリード、チェルシーなども含まれるスーパーリーグ創設12クラブに対し、「受け入れられない」と厳しい意見をぶつけている。
「あの12クラブは間違っていた。彼らは選手や監督、サポーターのことを考えていなかったんだ。彼らはスポーツ的なメリットが何もない大会を求めていた。これは受け入れられない」
スーパーリーグは米総合金融機関「JPモルガン・チェース」から総額40億ユーロ(約5200億円)の出資を受けていたとされ、参加クラブには3億5000万ユーロ(約454億円)の収入が約束されていたとも伝えられている。財政面でのメリットは大きかったかもしれないが、それ以上にファンやサポーターなどを置き去りにし、FIFAやUEFAといった組織までも敵に回した代償は計り知れないものがあったと言えるだろう。
数々のビッグクラブで指揮を執ってきた名将アンチェロッティ監督は、「私は彼らに罰を与えるべきかどうかをジャッジするのに適当な人間ではない」として処分を下す必要性については深く言及しなかったものの、スーパーリーグへの参加を決めていた12クラブに対する不信感は拭えない様子だった。
(FOOTBALL ZONE編集部)