欧州スーパーリーグは「手榴弾を投げてきた」 名FWが参加表明クラブの“追放”を進言
「オーナーたちはどこにいるんだ?」とプレミア6クラブの代表者を非難
欧州の強豪12クラブが18日に創設合意を発表した「欧州スーパーリーグ」だったが、その後多方面から非難が噴出。20日に創設メンバーに名を連ねていたプレミアリーグの6クラブは、すべて撤退の意向を表明した。わずか48時間で崩壊寸前に陥っている欧州スーパーリーグ構想だが、元イングランド代表FWアラン・シアラー氏はプレミア勢が撤退の意向を示す前に、加入を表明した6クラブに対して厳しい措置をとるべきだと主張していた。英紙「イブニング・スタンダード」が報じている。
イングランドからはリバプール、マンチェスター・シティ、マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、チェルシー、トッテナムが欧州スーパーリーグへの参戦を表明。これまでのサッカー界の在り方を変える可能性がある構想を「手榴弾」と表現したシアラー氏は、強烈な提案をした。
「スーパーリーグは、プレミアリーグやそれ以外に手榴弾を放り投げてきた。投げ返すんだ。彼らを追放するんだ。可能なら、即座に追放するんだ」
この件について、6クラブのオーナーはコメントをしていない。しかし、リバプールのユルゲン・クロップ監督とイングランド代表MFジェームズ・ミルナーは、メディアの矢面に立ち、自分たちの考えを表明している。
欧州スーパーリーグ参戦を表明したクラブに反して、クロップ監督は新リーグに否定的な考えを示した。そのコメントについての意見を求められたシアラー氏は、「彼は本当に難しい立場にいた。それでも可能な限りのコメントをした。数年前に望んでいないと話し、欧州スーパーリーグに対するスタンスを明確にしていた。昨夜、彼は同じことを言った。求めていないとね。彼はオーナーが欲しているものを、求めていない。それは本当に力のある声だ」と称賛した。
そして、シアラー氏は6クラブのオーナーたちが説明責任を果たしていないとも指摘している。
「オーナーたちはどこにいるんだ? どうして彼らは出てきて、メディアに顔を見せて、やろうとしていることの説明をしないんだ? どうして彼らは誰も入れない、閉ざされた店を求めるんだ?」
こうした批判の声が届いたのか、結果的に欧州スーパーリーグへの参戦を表明したプレミア勢6クラブは、20日にすべて撤退を決めた。現時点で構想自体が崩壊寸前に陥っているものの、各国ビッグクラブが変革を求めていることは事実であり、今後の欧州サッカーの在り方についてしばらく議論が続くことになりそうだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)