南野拓実と香川真司の“相違点”は? 元日本代表DFが指摘「実は共存したほうが面白い」
トップ下が主戦場でアジリティーを持ち味とする南野と香川、栗原氏が両者の違いに持論
MF南野拓実は今年2月に、リバプールからサウサンプトンへ期限付き移籍した。世界最高峰のプレミアリーグで経験を積む最中にある一方、日本代表では昨年10月からエースナンバーの背番号「10」をつけている。元日本代表DF栗原勇蔵氏は「Football ZONE web」のインタビューに応じ、日本代表“歴代10番”の1人であり、南野と同じトップ下を主戦場とするMF香川真司との相違点について持論を展開した。
昨冬に名門リバプールに加入した南野は、リーグ第14節クリスタル・パレス戦で待望のプレミア初ゴールを記録したが、世界屈指の攻撃陣を前になかなか出場機会を勝ち取れず、序列を低下させていた。イングランドの水に慣れるべく、今冬の移籍市場でサウサンプトンへ期限付き移籍。新天地では第23節ニューカッスル戦(2-3)、第25節チェルシー戦(1-1)で計2ゴールを奪う活躍を披露している。
一方、日本代表戦ではカタール・ワールドカップ(W杯)予選で5試合連続ゴールを記録しており、昨年10月から託されている背番号「10」の期待に沿う結果を残している。2011年から7年間にわたりエースナンバーを着用していた香川と同様、南野もトップ下を主戦場としており、ともに切れ味鋭い反転を生かしたアジリティーを武器としているが、2人のプレーにはどんな相違点があるのだろうか。
両者と対戦した経験を持つ栗原氏は、「簡潔に言うのであれば、拓実がよりアタッカー型で、真司がよりゲームメーカー型。スピードや走力、ボディコンタクトでは拓実のほうが上で、ボールタッチや技術、クオリティーは真司が上なのかな。だからこそ、真司は周りを使うのに長けていて、ボールを預けてワンツーで受けてのプレーが真骨頂になる。拓実のほうが個の勝負を優先的に考えていて、ゴールにより近い位置にポジショニングしている」と指摘している。
「南野はアタッカーとしての役割が強い。そして、アタッカーが一緒にいてくれてありがたい存在なのが、真司なんだと思う。だから、実は共存したほうが面白いと思う。真司は周りに良い選手がいればいるほど輝くから、そういう意味ではリバプールに合うのは真司のほうなのかも。逆に拓実は個で打開できるから、サウサンプトンのようなチームにとって頼り甲斐のある選手になる」