チェルシー、“7回目の正直”なるか? 名将ペップに過去6回招聘オファーもすべて玉砕
チェルシーのアブラモビッチ会長はペップ招聘に固執も実現せず
マンチェスター・シティのジョゼップ・グアルディオラ監督は、古巣バルセロナで指導者としてのキャリアをスタートさせて以降、数々のタイトルを獲得して“名将”としての実績を積み上げてきた。そんなグアルディオラ監督に「執着」しているのが、チェルシーのロマン・アブラモビッチ会長だ。これまでに計6回ものオファーを出したことがあるという。英紙「デイリー・ミラー」が報じている。
“ペップ”の愛称で知られるグアルディオラ監督は、2008-09シーズンに長年プレーしたバルセロナのBチームからトップチームの指揮官に昇格。就任1年目でいきなりスペインのクラブ史上初となる3冠を達成し、在任4シーズンで計3回のリーガ・エスパニョーラ制覇や2度のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)優勝など、数々のタイトルを獲得した。
13年から指揮したバイエルンでもブンデスリーガ3連覇や二度のDFBポカール優勝など成功を収め、現在のマンチェスター・シティでも17-18シーズンには史上最多勝ち点でプレミアリーグを制覇するなど、イングランドでも結果を残している。
英メディア「The Athletic」によると、バルセロナでの成功以降、グアルディオラ監督をチームに招聘するためにアプローチを続けてきたのがチェルシーの“名物オーナー”、ロシア人のアブラモビッチ会長だという。
当時チェルシーを率いていたカルロ・アンチェロッティ氏が監督として苦境に立たされていた2010年に初めてグアルディオラ監督にオファーを出してから、アンチェロッティ氏の退任が決まった際に2回目。アンドレ・ビラス=ボアス監督退任後の2012年初めに3回目、さらに2012-13シーズン前に4回目。12年11月のロベルト・ディ・マッテオ監督解任後からチームを率いていたラファエル・ベニテス暫定監督への圧力が高まりつつあった時期に5回目。そして、2015年12月のジョゼ・モウリーニョ監督解任後に6回目と、熱心にオファーを試み続けた。
ところが、アブラモビッチ会長は2003年のチェルシー買収からこれまでに計14人もの監督を解任してきており、「雇っては解雇する、を繰り返す文化は合わない」と考えるグアルディオラ監督には完全に玉砕してしまったようだ。
現在のチェルシーはトーマス・トゥヘル監督の下で、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)とFAカップで準決勝に進出。プレミアリーグでも4位ウェストハムに勝ち点1差の5位と、トップ4入りも射程圏内の位置につけている。
記事でも、「おそらくアブラモビッチ会長もトゥヘル監督のパフォーマンスに満足していることだろう」とコメントしているが、ここまでグアルディオラ監督にこだわってきた“実績”のあるアブラモビッチ会長だけに、もしかしたら「7回目の正直」もあり得る話かもしれない。
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(FOOTBALL ZONE編集部)