「ダイナミズムがある」 浦和ロドリゲス監督、日本と欧州の指揮官の役割の違いに言及
「私の通訳は、私と同じサッカーの言語を話さなければならない」
日本のクラブは確かに、「監督の方針である」という言葉の重みが非常に強い。メディア対応を一つとっても、監督が代わるとやり方が変更されることもある。ロドリゲス監督にとって、その権限の大きさは欧州とは異なるものと映ったようだ。一方で、「私は日本語が話せないので、通訳が必要。これも少し複雑なこと。私の仕事が成果を上げるためには、誰が私の声になるかを選択することが不可欠なので、これは考慮に入れるべき非常に重要な問題だ」と、その役割の重要性を指摘している。
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「私の通訳は、私と同じサッカーの言語を話さなければならない。スペイン語を知っているだけでは十分ではなく、私の戦術的概念を把握し、正確に翻訳する必要がある。これらの概念を選手たちに伝えるための仕事をする必要がある。修正、突破のためにパシージョ(通路)を作ること、解放するために相手を引き付けることの意味を知ること。これらは選手とって新しい概念だが、私がチームに望んでいることを達成するためには、習得することが非常に重要だ」
浦和でのロドリゲス監督には、徳島時代からの小幡直嗣コーチ兼通訳に加え、アルゼンチン生まれで日本代表をメキシコ人のハビエル・アギーレ監督が率いていた際に通訳を務めた羽生直行氏もついている。その時々の状況でどちらが横に立って通訳することもあるが、二つのメニューを同時進行する際などは、ロドリゲス監督のサッカーを熟知する小幡コーチが一つのグループを見て、ロドリゲス監督に羽生通訳がつくこともある。
浦和は今季始動後の2月にブラジル人FWレオナルドが中国へ電撃移籍したため、ポルトガル語の通訳として在籍していた羽生通訳が浮いてしまった形になった。それに起因した、ある意味では贅沢な起用であるものの、チームにロドリゲス監督の考えを伝える意味では有効に作用しているのかもしれない。
ロドリゲス監督は現在の浦和について「チームからの反応は並外れている」として、「プレーする時に私が彼らに求める概念の多くは、彼らにとっても新しいもの。だからこそ、サッカーはとても美しい。なぜなら、芝生の上にいる時も、そうでない時も、サッカーは私たちに物事を教えることを決してやめないからだ。私たちは皆、常にゼロから学び始めている」と話した。
4月に入り3連勝を飾っている浦和だが、ロドリゲス監督にとっては充実感を得ながらチームの成長を実感する時期に入ったようだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)