FWに“和製フリット”、中盤に“テルドーナ”… 1974年度生まれ「日本人ベスト11」選出

(左から)鈴木秀人、石塚啓次、伊東輝悦、三浦淳宏【写真:Getty Images】
(左から)鈴木秀人、石塚啓次、伊東輝悦、三浦淳宏【写真:Getty Images】

【日本人選手・年代別ベストイレブン|1974年度生まれ編】左サイドは三浦淳宏と平野孝の強力コンビ

 日本代表やJリーグに数多くのタレントを輩出した輝かしい世代はいつなのか。ここでは日本の“学年”の区切りに合わせた年度別の「年代別ベストイレブン」を編成。今回は1974年度(74年4月2日~75年4月1日)生まれを見ていく。

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 1974年度生まれでJリーガーになった日本人選手は計92名。そのなかで、日本代表歴を有する選手は6名だった。

 最も多くの試合に出場したのは、MF伊東輝悦の27試合だ。小学生時代はドリブラーとして注目を集め、元アルゼンチン代表FWディエゴ・マラドーナになぞらえて「和製マラドーナ」「テルドーナ」と呼ばれた。プロ入り後はボランチで活躍、1996年のアトランタ五輪では、ブラジル戦で決勝ゴールを奪い「マイアミの奇跡」の立役者となった。なお、清水エスパルスでJ通算483試合に出場した鉄人は、46歳となった現在もJ3のアスルクラロ沼津で現役選手として戦い続けている。

 キャップ数で2位となるのは、左サイドを主戦場とし、ブレ球FKでスタジアムを沸かせ、現在はヴィッセル神戸の監督を務めているMF三浦淳宏(選手時代の登録名/現在は三浦淳寛)だ。アトランタ五輪には出場できなかったが、4年後のシドニー五輪にオーバーエイジで出場。MFでプレーすることも多かったが左サイドバックに置き、左サイドハーフには伊東とともに1998年フランス・ワールドカップ(W杯)メンバーに選出されたMF平野孝を起用したい。代表キャップ数は15試合だが、強烈な左足のシュートが持ち味のアタッカーは、国際Aマッチでこの年代最多の4ゴールを記録している。

 A代表経験者は少ない年代だが、プロ入りした選手が前年より飛躍的に多くなっている。その理由は、Jリーグ開幕の1993年に高卒ルーキーだった世代だからだ。センターバックには力強いクラッシャータイプの選手も多いため、3バックの採用も考えたが、今回は4-4-2の布陣を採用したい。

 2トップには、高校サッカー選手権を沸かせた2人を選びたい。帝京高のエースとして日本一に輝き、Jリーグ入り後はガンバ大阪一筋で活躍、同クラブの指揮官も務めたFW松波正信と、“和製フリット”の異名を持ち、山城高からヴェルディ川崎にゴールデンルーキーとして加入した石塚啓次だ。

 平野、伊東のいる中盤には、アビスパ福岡やモンテディオ山形などで活躍してJ1・J2通算403試合出場のMF永井篤志、アルビレックス新潟などで活躍し、J1・J2通算431試合に出場しているMF寺川能人を並べる。中盤の“鉄人”ぶりは、他の世代と比較しても決して劣ることはない。

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