ペップを一喝し、腹心に肩パンチ… アトレチコ2年ぶりのCL決勝に導いた情熱の”シメオネ劇場”
時間稼ぎの選手交代が認められずに大激怒
闘将のほとばしる情熱は、時計の針が進むにつれてヒートアップした。最高潮となったのは、後半アディショナルタイムのことだった。スペイン紙「AS」によると、守備固めと時間稼ぎのためにDFステファン・サヴィッチの投入を決断したが、プレーが一度切れながらも審判団はサヴィッチの交代を認めなかった。シメオネ監督はこの判断に大激怒。第4審判とともにタッチライン際にいたアシスタントコーチのパブロ・マテサンス氏のもとに詰め寄ると、肩に強烈な一撃を見舞った。
“シメオネ親分”の強烈な喝には、アシスタントコーチも身体を凍らせたという。同紙は「指揮官の肩パンチによってマテサンス氏は目に見えて動揺した」と表現。それでもピッチ内の選手は最後まで集中力を持続して、1点差を守り切った。シメオネ監督はリーガでボールボーイの失態によって、ラスト3試合のベンチ入り禁止処分を下されている。テクニカルエリアに立てるのはCLだけということもあって、いつも以上にアドレナリンが出てしまったようだ。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
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