浦和、FWユンカー獲得の裏にあるオランダ名門の協力 「クラブとしての財産」
FWユンカー獲得合意、メディカルチェックをフェイエノールトの本拠地で実施
浦和レッズは1日、昨季のノルウェー1部リーグで25試合27得点をマークし、得点王とMVPをダブル受賞したデンマーク人FWキャスパー・ユンカーを、完全移籍で獲得することで、FKボーデ/グリムトとクラブ間合意したと発表した。その移籍成立には、オランダの名門フェイエノールトとの提携関係が助けになったことを、浦和の西野努テクニカルダイレクター(TD)が明かした。
【注目】白熱するJリーグ、一部の試合を無料ライブ配信! 簡単登録ですぐ視聴できる「DAZN Freemium」はここから
Jリーグが定める第一の移籍期間が2日に締め切りを迎えるなかで、西野TDは「国内に入ってからでは隔離があり、その後でしかメディカルチェックが受けられない」という状況があることを話した。この場合では14日後になってしまうため、契約と登録は次の移籍期間を待たなくてはいけなくなってしまう。
そうしたなかで浦和は、オランダの名門フェイエノールトとの提携を2019年5月末に発表していた。前監督の大槻毅氏がクラブスタッフとして開拓した提携先であり、西野TDも「もともと提携関係、アカデミーを中心に大槻毅さんが担当として開拓してもらった、クラブとしての財産。新しい体制になった時に、海外とのネットワーク作りや実際に手足を動かしてもらえる人を確保していきたいというなかで、フェイエノールトにも浦和との提携関係をしっかりしたものにしたいと思ってくれていた」と話した。
そのうえで今回のユンカー獲得に際して、まさに1日夕方のオンライン会見中に、フェイエノールトの本拠地ロッテルダムでメディカルチェックを実施中だと話し、「早く契約をするためにヨーロッパでメディカルチェックを受けられる場を探していると投げかけた時に、こちらでぜひと言ってもらった。非常に感謝している。このような積み重ねで発展していくと思う」と、大きな力になっているとした。そのうえで西野TDは、今後に向けた意義もこう語っている。
「フェイエノールトが持っているスカウトのネットワークとも連携して、先方は日本の若い優秀な人材の情報も欲しいと思っているし、こちらはヨーロッパの選手の情報、ビデオで見るものだけではなく人間性やどのような問題を起こしたことがあるか、立ち振る舞いをしているかの情報が大事で、なかなかネットでは得られない。選手側の仲介人さんだけではなく、中立な情報を集めるのも大事。そういう意味では、提携クラブからはお互いに他では得られない情報交換もある」