代表初ハットの大迫勇也、歴史的14得点の“理由”を解説 「今日はできるだけ…」

ハットトリックで勝利に貢献したFW大迫勇也【写真:高橋 学】
ハットトリックで勝利に貢献したFW大迫勇也【写真:高橋 学】

大迫はA代表で初めてのハットトリックを達成 圧倒的な存在感を示す

 森保一監督率いる日本代表は30日、アウェー扱いながら無観客のフクダ電子アリーナで行われたカタール・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選のモンゴル戦に臨み、W杯予選での歴代最多得点記録を更新する14-0で完勝した。FW大迫勇也(ブレーメン)は代表初のハットトリックを達成。25日に行われた韓国戦(3-0)に続き、絶対的な存在であること見せつけた大迫は、90分を通して“緩み”がなかったことを明かした。

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 1年4カ月ぶりに再会したW杯予選で、日本が歴史的な大勝を収めた。韓国戦から先発2人を入れ替え、欧州組8人が先発。19年のホーム戦では6-0で勝利した相手に“ベストメンバー”で臨んだ。

 まずは前半13分、左右に揺さぶった攻撃から中央へのパスをMF南野拓実が受けると、ゴール正面から左足で丁寧なシュートを流し込んで先制。これで南野は自身が持つW杯予選開幕からの連続ゴール記録を「5」に伸ばし、日本代表でのW杯予選歴代最多連続ゴール7試合のMF本田圭佑に迫る史上2人目の快挙を達成した。

 この得点を皮切りに日本のゴールラッシュとなる。同23分、DF吉田麻也の縦パスを南野がスルーし、その先で受けたFW大迫勇也が反転。GKとの1対1を右足で冷静に決め追加点を奪った。前半は5-0で折り返すと、後半10分、コーナーキックの2次攻撃からMF鎌田大地のラストパスを大迫が決め、この日2点目。同23分には、大迫がクロスを中央で収め、丁寧に戻したパスでMF稲垣祥の代表初ゴールをお膳立てした。後半アディショナルタイムに入ってからも追加点を挙げて、ハットトリックを達成。最後まで攻撃の手を緩めず、大迫にとってはA代表初の嬉しい3発となった。

「相手も相手だったのでチームメートに感謝しないといけないし、1人で決められないので、積み重ねが3点とった結果」

 前半だけで5得点、後半に入って9ゴール。特に後半アディショナルタイムに入ってから3得点と、最後の最後まで集中力を切らさなかった。実際、ハーフタイムでは5-0のリードでも油断せず、「しっかり点を取ろう」と全員で話し合ったという。

「良い時間帯に点が取れて、緩めずに前からいけたのが大きかった。今までは時間を使ったりするプレーも多かったけど、後ろの選手に『今日はできるだけ前につけてくれ』と言っていた。後ろの選手がやってくれた結果」

 所属クラブではなかなか出場機会を得られていない大迫だが、この2試合で圧倒的な存在感を発揮。替えが利かない1トップとして“凄み”を見せつけた。それでも、「僕は1トップの選手だし、チームが勝てるようにということを考えているので、自分の存在価値はそんなに考えていない」と、ハットトリックはフォア・ザ・チームに徹した結果だ。

 これで日本はW杯最終予選進出へ“王手”。6月の3試合、そして最終予選でさらなるレベルアップした姿に期待したい。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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