相馬の活躍に「三笘の残像あり」 相手の逆をつくドリブルにアルゼンチンDFも苦心
U-24日本代表で久保と初共演、三笘のドリブルにはアルゼンチンも手を焼いていた
U-24日本代表は26日、国際親善試合でオーバーエイジの選手を加えたU-24アルゼンチン代表と対戦し、0-1で敗れた。試合前からMF久保建英(ヘタフェ)とMF三笘薫(川崎フロンターレ)の初共演に注目が集まったが、三笘がベンチに退くまでの66分間に注目した。
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南米王者であるアルゼンチンをホームに迎えた日本は、4-2-3-1の布陣で試合をスタート。久保はトップ下、三笘は左サイドハーフに入った。スタートの位置は近かった2人だが、なかなかコンビネーションを見せる機会は少なかった。
2人のプレーについて、試合後の会見で横内昭展監督も、「それぞれのプレーを尊重しあっている面が強いと思う。練習から見ていても、阿吽の呼吸が彼らにある感じがする。ただ、それが今日の試合で効果的に数多く発揮できたかというと、アルゼンチンになかなかやらせてもらえなかった」と、すべてを出し切れたわけではないことを認めた。
それも無理はないだろう。この試合はU-24日本代表にとって1年以上ぶりとなる国際試合。さらに同じ川崎の下部組織で育った三笘と久保は、前者がジュニアユース、後者がジュニアでプレーしていた時に一緒にプレーしたものの、プロになってからは今回が初共演だった。
コンビで崩す場面があまり見られなかったとはいえ、この試合では両者が持ち味を出す場面もあった。前半3分に自陣でドリブルを仕掛けて、あわや大ピンチを招いた三笘だが、その後も恐れることなくアルゼンチンにドリブルで挑み、左サイドからゴールに迫る場面もあった。ゆったりとボールに触りながら相手の出してきた足の逆側をつくドリブルに、アルゼンチンの守備陣も手を焼いていた。
三笘の対応に苦心したアルゼンチンの右サイドは、彼に代わって途中出場したMF相馬勇紀(名古屋)を止められなかった。仕掛けまで数テンポあった三笘の対応に慣れていたDFは、一気に縦へ突き進む相馬のリズムに適応しきれなかった。相馬の活躍に、三笘の残像ありといったところか。この2選手によるリズムチェンジは、今後の戦いにも活かせる起用になるかもしれない。
また、状況に応じて高い推進力でボールを運び、周囲と連係して攻撃を引っ張った久保は、チーム最多となる3本のシュートを放った。そのうち2本はセットプレーだったが、後半35分には流れのなかからFW食野亮太郎のポストプレーを受け、右足でクロスバーをわずかに越えるシュートを放っている。この場面以外にも、左サイドバックに入った旗手怜央(川崎)と好連係を見せ、左サイドを崩すシーンもあった。