モウリーニョ監督、批判を受け流す秘訣は“信者”の存在 「モウリニスタが世界中にいる」
スタイルを否定されるのも「サッカーの美しいところ」と理解
ジョゼ・モウリーニョ監督は、2002年に就任したポルトを率いて以降、指揮したすべてのクラブでタイトルを勝ち取ってきた。世界有数のタイトルコレクターだが、そのプレースタイルから称賛だけではなく、批判も浴びてきた。しかし、そうした声の受け流し方を心得ているという。英紙「インデペンデント」が報じている。
現在、モウリーニョ監督が率いているトッテナムは、2008年にリーグカップを優勝したのを最後に、タイトルから遠ざかっている。シーズン序盤でプレミアリーグの首位立ったが、現在は14勝6分9敗で6位と、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場圏からも外れている。
2月21日に行われたリーグ第25節ウェストハム戦(1-2)を落とした直後の会見で、モウリーニョ監督は「私のトレーニングメソッドは誰にも劣っていない」と、自身が世界最高の指導者であることを強調した。しかし、それから1カ月が経っても、指揮官への否定的な声は多い。モウリーニョ監督はそうした声も、サッカーの一部であり、気に留めていないという。
「NASA(アメリカ航空宇宙局)にいる人で、世界中の人々とロケット科学について語り合う人はいないだろう。しかし、サッカーについては、誰もが世界で最も重要な監督の一人と自由に話ができると思っている。それがサッカーの美しいところだ。私は、それに慣れている。感謝もしている。だから、何も問題はない」
その戦術について、しばしば「あまりにも守備的だ」と否定的に捉えられる。ただ、モウリーニョ監督の原動力になっているのは、ネガティブな言葉を見返そうという気持ちではなく、彼に届く肯定的な感情だという。
「私の強さを支えてくれているのは、私自身であり、私が愛する人たち、私のことを愛してくれていると思える人たちだ。そのほとんどが私の知らない、出会ったこともない人だけれどね。私は、彼らのことを『モウリニスタ』と呼ぶんだ。ポルトガルでは、何かを愛している者の最後に『イスタ』を付ける。例えば、ポルトが好きなら『ポルティスタ』、ベンフィカが好きなら『ベンフィキスタ』、モウリーニョが好きなら『モウリニスタ』という風にね。私には、たくさんの『モウリニスタ』が世界中にいる。私は彼らのためにプレーするんだ」
13年ぶりとなるタイトルをもたらすことができれば、トッテナムのファンにも「モウリニスタ」は増えるはず。韓国代表FWソン・フンミンの負傷離脱など、戦力面で不安な側面もあるが、モウリーニョ監督はこれまでのようにクラブにタイトルをもたらせるだろうか。
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(FOOTBALL ZONE編集部)