「いい距離感でできた」 大迫勇也、日韓戦で示した“本職”1トップのプライド

ボールをキープする日本代表FW大迫勇也(写真中央)【写真:AP】
ボールをキープする日本代表FW大迫勇也(写真中央)【写真:AP】

前半に山根、鎌田のゴールに絡んで存在感を発揮

 日本代表FW大迫勇也(ブレーメン)は、25日に行われた国際親善試合・韓国戦にスタメン出場すると、前半の2ゴールに絡んで3-0の勝利に貢献。改めて、“本職”の1トップで機能性の高いプレーを見せた。

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 大迫は今季、所属するブレーメンで満足な出場機会を得られず、インサイドハーフで起用される試合もあった。本人は「代表では1トップで出られるので良い結果を出せるようにしたい。チームでは単純にポジションが違うので。インサイドハーフもしている。それとここは違う。長年やってきた1トップで結果を出すこと」と語り、「自分の中では、インサイドハーフの選手ではなくFWなので」とプライドもにじませた。

 それをこのゲームではピッチ上で示したと言えるだろう。前半17分、ペナルティーエリアの境界線付近で相手に当たって浮いたボールを、大迫がバックヒールで最終ラインの背後へ。そこに抜け出してきたDF山根視来(川崎フロンターレ)が右足で強烈なシュートを決めた。同27分には自陣でボールを奪ったところから縦に入れたボールを大迫が収めて、フォローしてきたMF鎌田大地(フランクフルト)にパス。右サイドからカットインした鎌田は、ペナルティーエリア内から右足シュートを決めた。

 大迫はそれぞれのシーンについて、「1点目は切り替えの部分で素早く、味方も見えていたのでいいところに流せたかなと。2点目は3人に囲まれることが分かったので時間を作るようにした。(鎌田)大地もしっかりとスプリントしてくれたので、そういった意味でもお互いがいい距離感でできた」と振り返った。

 1点目はMF守田英正(サンタ・クララ)の縦パスが相手DFにカットされかかった場面だった。それだけに、大迫のアシストは攻撃であり、チームとしては守備の第一歩のプレーでもあった。だからこそ、「僕らが守備の時にしっかりといい距離感で追えたことが良かったんじゃないか」と、チーム全体の「良い守備から良い攻撃」という森保一監督の掲げるコンセプトを表現できたものでもあった。

 大迫が後半32分に交代で退いたあとにチームは追加点を挙げて3-0と勝利したが、「モチベーションはチーム全体としてあった。韓国戦ということもあったし、環境を作ってくれた人のためにも、いろんな人が環境づくりをしてくれたと思うので、いろんな思いを込めて自然といいプレーができた」と振り返る。そして、「素直に試合で勝てたことが嬉しい」と話した。

 1トップでのプレーぶりは、今季ブレーメンで出場機会を失っているとは思えないほどに安定したものだった。改めて、大迫が日本代表の1トップとして不動のファーストチョイスであることを示すプレーを見せた日韓戦になった。
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(FOOTBALL ZONE編集部)



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