韓国に国立で悪夢の逆転負け 歴史が証明する日韓戦“敗戦”と指揮官の進退問題

韓国戦が特別重要な意味を持つ…歴代監督の進退問題に発展

 試合後の記者会見で加茂監督は辞任の意思を否定したが、続くカザフスタンとのアウェー戦に1-1で引き分けると、日本サッカー協会は解任へと踏み切る。

 近年の日本代表の歴史を辿ると、ファルカン監督が1994年アジア大会準々決勝で韓国に2-3で敗れて契約解除。また、2010年南アフリカW杯出発前の壮行試合で韓国に完敗(0-2)した岡田武史監督は一度辞意を表し、2018年ロシアW杯直前に降板するバヒド・ハリルホジッチ監督も、前年のE-1選手権で韓国に大敗(1-4)したことが引き金になった。

 韓国戦が特別重要な意味を持つ――。それはこうした経緯を見ても明白である。

[日本代表メンバー]
GK
川口能活
DF
相馬直樹
井原正巳
小村徳男
中西永輔
(HT:名良橋晃)
MF
山口素弘/1得点
本田泰人
(後半42分:西澤明訓)
中田英寿
名波 浩
FW
三浦知良
呂比須ワグナー
(後半28分:秋田豊)

(加部 究 / Kiwamu Kabe)



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加部 究

かべ・きわむ/1958年生まれ。大学卒業後、スポーツ新聞社に勤めるが86年メキシコW杯を観戦するために3年で退社。その後フリーランスのスポーツライターに転身し、W杯は7回現地取材した。育成年代にも造詣が深く、多くの指導者と親交が深い。指導者、選手ら約150人にロングインタビューを実施。長男は元Jリーガーの加部未蘭。最近選手主体のボトムアップ方式で部活に取り組む堀越高校サッカー部のノンフィクション『毎日の部活が高校生活一番の宝物』(竹書房)を上梓。『日本サッカー戦記~青銅の時代から新世紀へ』『サッカー通訳戦記』『それでも「美談」になる高校サッカーの非常識』(いずれもカンゼン)、『大和魂のモダンサッカー』『サッカー移民』(ともに双葉社)、『祝祭』(小学館文庫)など著書多数。

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