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バイエルン移籍希望のドルトムント“裏切りのキャプテン” 本拠地で勝利も容赦ない大ブーイング
首脳陣はドイツ国内のヒエラルキーを明言
ドルトムントのヴァッケCEOがフンメルスのバイエルン移籍願望をテレビ局のインタビューで明らかにすると、バイエルンのルンメニゲCEOが交渉中の事実を明らかにした。程なく、ドルトムントは公式サイトで主将のバイエルン移籍希望を報じるという急展開を迎えた。
トーマス・トゥヘル監督は「フンメルスの意志がオープンになってうれしい。チームとしては残念なことだ。でも私たちは、自分たちの上に立つチームが存在することを受け入れなければいけない。バイエルンはそうしたクラブの一つだ。我々は次のシーズンに向けてどうするのか、迅速に判断しなければならない」と語っていた。
バイエルンがこの日、ボルシア・メンヘングラードバッハ相手にドローに終わり、奇跡のリーグ優勝の可能性が残った。未だリーグ戦とカップ戦という2つのタイトルを争っているライバルに対して、ドイツ国内には明確なヒエラルキーが存在すると指揮官自ら認めるという異様な状況も生まれた。
ヴァッケCEOは長年の功労者であるフンメルスがバイエルンの下部組織出身で家族もミュンヘン在住という事情を説明し、サポーターに理解を求めた。だが、そのような声明で許されるはずもなかった。罵声を背中に浴びながらフンメルスは歯を食いしばった。崩壊しているヴォルスフブルクの守備陣の間隙を縫うように、効果的な縦パスを何本も通した。
試合終盤には罵声の中に拍手も聞こえた。粉骨砕身の貢献を続けてきたフンメルスだが、黄色と黒の世界から許される日が来るのだろうか。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
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