浦和ロドリゲス監督が見せた“新たな采配” スコアレスドローに隠されたカギ「ポジティブに」
浦和ロドリゲス新監督の采配に手応え FW杉本を起点とした攻撃「割り切りができていた」
浦和レッズは、17日に北海道コンサドーレ札幌とJ1リーグ第5節を戦い、0-0で引き分けた。リカルド・ロドリゲス監督はゲームを終えると、「今回の勝ち点1はポジティブに捉えられる」と結果を評価した。
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指揮官が憂慮したのは臨戦過程の違いだ。浦和は14日にリーグ戦の横浜F・マリノス戦(0-3)を終えて中2日だったが、札幌はガンバ大阪戦が新型コロナウイルスの影響で中止になり、中6日での試合。まだ大幅なターンオーバーをしても安定感を維持するだけのレベルではないという考えを先週に話していたロドリゲス監督は、ある意味では理想よりも現実を重く見る采配を振るうことになった。
「もちろん試合に勝ちたい思いはありますけど、そういう状況(日程の違い)を加味すると、今回の勝ち点1はポジティブに捉えられる。今回の試合は相手の強度もすごく高いので、中盤で簡単にボールをロストしない、というところがあった。そういった意味でダイレクトなプレーを選択することが多くなった。それも準備の時間などを含めると仕方がなくて、ポジティブに捉えていいところだと思う」
ロドリゲス監督が就任した浦和は、ここ数年のボール保持にこだわらない、むしろカウンターに比重を置いたサッカーから、より自分たちでボールを持ってサッカーをする方向に軌道修正している。しかしながら、このゲームでは始動から取り組んできたものとは違う方向性に向いた。GK西川周作は、より具体的にこの日の戦術を説明している。
「今日はどちらかというと、自分たちがキャンプでやってきたことをやらずに戦った90分だった。その割り切りについては監督からも話があった。自分たちも我慢強く、どちらかというとつなぐよりは蹴る、セカンドボールを拾う、球際で負けない、ということにシフトしながらプレーした。つなぎたいけど杉本(健勇)選手を起点に攻撃を始めるという割り切りがみんなでできていたのでネガティブな雰囲気でもないですね」
実際に、ピッチ上で浦和のプレーはそれほど丁寧にビルドアップをしようという意図はなく、札幌のミハイロ・ペトロヴィッチ監督も「相手は前節の横浜F・マリノス戦ではもっと後ろからつないでいたが、今日に関しては後ろからロングボールを14番の杉本選手に入れるという形で戦っていた」と、その違いを感じるものだった。