「W杯予選は内容じゃない」 日本代表「理想布陣」を名波浩が選出、注目の国内組は?
【森保ジャパンの理想布陣|名波浩】現状の主力をベースに川崎の三笘、田中をスタメンに抜擢
日本代表は今月30日、ワールドカップ(W杯)アジア2次予選モンゴル戦で、来年のカタール大会に向けた戦いを再びスタートさせる。新型コロナウイルスの影響により日程が大きく変更され、今回のモンゴル戦も本来はアウェーゲームながら異例となる千葉県・フクダ電子アリーナでの開催。招集可能なメンバーも不透明な状況が続くなか、1998年フランスW杯に“10番”を背負って出場し、ジュビロ磐田で選手・監督として一時代を築いた元日本代表MF名波浩氏に、現状の「理想布陣」と国内組から代表に推したい選手を選んでもらった。(取材・文=Football ZONE web編集部・谷沢直也)
◇ ◇ ◇
2020年の日本代表は活動が大幅に制限された。W杯アジア2次予選は、3月と6月に予定されていた第7節から第10節の開催が延期。国際親善試合も軒並み中止となったが、日本サッカー協会(JFA)は昨年10月と11月に欧州遠征を実現させた。だが、コロナ禍による入国制限の問題などがあり、Jリーグで戦う国内組は招集せず、史上初の“オール欧州組”でチームを編成。10月のオランダ遠征でカメルーン(0-0)、コートジボワール(1-0)と、11月のオーストリア遠征でパナマ(1-0)、メキシコ(0-2)と4試合を戦った。
磐田の監督を2014年から務め、16年からはJ1で指揮を執った名波氏。日本代表を率いる森保一監督とは、サンフレッチェ広島時代の16年と17年に敵将として対峙した。
「ミシャ(ミハイロ・ペトロヴィッチ/現・北海道コンサドーレ札幌監督)さんのサッカーを横でずっと見てきて、チームとして攻撃的なスタイルや3バックでの流動性を極めたなかで、奪われた後の守備も大事、セットプレーも攻守ともに大事というところを、監督交代した1年目(2012年)にしっかりと落とし込んでタイトルを獲った。4年間で3回優勝という実績には、誰も文句は言えません。
さらにドーハの悲劇(日本代表が1993年10月のアメリカW杯アジア最終予選最終戦でイラクに引き分け、W杯初出場を逃した試合)を経験したり、森保さん自身が無名のところからA代表レギュラーになり、ラモス(瑠偉)さんやカズ(三浦知良/現・横浜FC)さんなどを後方からサポートする選手だったことを含めて考えると、代表監督として最適な人ではないかと思っています」