奈良クラブ、「カタルーニャ流」でJ昇格へ “久保発掘”社長がスペイン人体制に託す未来

スペインに縁ある新戦力たち「スペイン料理にいきる素材を選んできている」

 そのため、今季はFC今治からDF平松遼太郎、FW桑島良汰、MF村井清太、徳島ヴォルティスからMF森田凜を育成型期限付き移籍で獲得。もともとスペイン人監督の下でプレーしていた選手を中心に補強した。

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「僕はよく料理にたとえるけど、スペイン料理を作りたくても食材が高野豆腐とかだったらスペインの調理方法を用いてもスペイン料理を表現できない。スペイン料理のシェフが指導しても生きるような選手が必要で、そういう選手をマーケットから引っ張ってきている。近似値を選ぶということをしていて、今年は今治から来ている選手が多い。スペインサッカーをやっていた選手たち。徳島からもリカルド・ロドリゲス監督(現・浦和監督)の指導を受けていた、スペイン料理にいきる素材を選んできている」

 現時点で完成度は「20~30%」だといい、今は選手に臨機応変さを求めている。フリアン体制でJ3への昇格を目指す。

「現実問題としては(今季JFLの)上位に食い込めると思っている。大体2年あれば描いているものが実現できる。僕らも(選手を)集めきれているわけではないので、(今季は)出来としてマックスでも7割ぐらいかなと。それでも上位はいけると思っていて、できれば昇格したい。ただ、2年かけて昇格は絶対。今年は昇格するための準備をしている」

 今季は新型コロナウイルスの影響で観客数に制限がかかっていることから、J3への入会審査に「入会直前年度のJFLのリーグ戦に置ける1試合平均入場者数が2000人を超えており、かつ、3000人に到達することを目指して努力していると認められること」(Jリーグ規約第15条第3項)が適用されない。奈良クラブの課題の一つである観客数の規定が“免除”されるため「今年、仕掛けなければいけないし、そのための準備をしている」と、あくまで昇格が目標だ。浜田社長が思い描く“カタルーニャ・サッカー”でJリーグの舞台へ――。新生奈良クラブに注目だ。

(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)



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