「40年で無傷」 神様ジーコ、思い出の“日本車”に海外再注目「完璧な状態に保った」

鹿島の礎を築き、現在はTDを務めるジーコ氏【写真:Getty Images】
鹿島の礎を築き、現在はTDを務めるジーコ氏【写真:Getty Images】

1981年トヨタカップでMVP、副賞としてトヨタ・セリカが贈呈される

 “神様”と称される元ブラジル代表MFジーコ氏は、Jリーグの常勝軍団となった鹿島アントラーズの礎を築き、現在もチームのテクニカルディレクター(TD)を務めるなど、長きにわたって日本とつながりのある生活を送っている。そんな世界的レジェンドが、1991年の来日以前から母国で日本車を乗り続けていることはこれまでにも話題になっていたが、海外の複数メディアが再びスポットライトを当てている。

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 卓越したテクニックと得点力を誇ったジーコ氏は、母国の名門フラメンゴで長年プレーし、ブラジル代表としても1978年、82年、86年とワールドカップに3度出場。セレソンの10番を背負ったスーパースターは、91年に鹿島の前身である住友金属に加入し、“常勝軍団”の礎を築いて94年に引退した。日本代表監督などを経て、現在は鹿島TDを務めている。

 そんなジーコ氏は住友金属に加入する前、日本で“世界一”に輝いた。1981年の第2回トヨタカップ(現・FIFAクラブワールドカップ)で南米代表フラメンゴの一員として来日。欧州代表のリバプール(3-0)と激突したなか、ジーコ氏は全3ゴールの起点となり、2アシストの活躍を披露してMVPを受賞した。この時の副賞として贈呈されたのが、トヨタ・セリカだった。

 ジーコ氏にとっては思い出の詰まった愛車であり、大切に乗り続けていることを2019年に母国メディア「AUTO ESPORTE」で告白。1981年当時のブラジルでは輸入制限があったため、車を持ち込むことが難しかったというエピソードのほか、走行距離が10万キロを超えていることなどが明かされていた。

 そして今年、世界一になってから40年が経過したことを受けて、英紙「ザ・サン」がジーコ氏の愛車エピソードに再注目。「AUTO ESPORTE」に語った言葉を引用しながら、「ブラジルのレジェンドであるジーコは、40年前のリバプール戦で勝ち取ったMVP賞品のトヨタ・セリカを今でも運転している」と驚きをもって振り返っている。

 するとアルゼンチンのスポーツ専門局「TyCスポーツ」も反応し、「ジーコと思い出の品:インターコンチネンタルカップの車、40年で無傷」と見出しを打って報道。「MVPとして受け取ったトヨタ・セリカを完璧な状態に保った」と綴っている。長年にわたって日本サッカーを牽引してきたジーコ氏。そんな“第二の故郷”との深い繋がりを物語るような愛車は、今でもジーコ氏にとって宝物のようだ。

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