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マインツ武藤が負傷した右膝外側側副靭帯損傷とは!? 俊輔専属トレーナーが明かすケガのメカニズム
再受傷した2つの可能性
「武藤選手の再受傷ですが、2つの可能性が考えられます。まずは、復帰直後の練習でよほど無理な体勢になったか。二番目の場合は、後外側支持機構の損傷を合併しており、膝の不安定感が残存していた可能性が考えられます。接触なく受傷したという報道もありましたが、それが本当ならば膝に対して何かしらの不安定感があったことが予想されます。後外側支持機構の損傷合併を精査していると思います」
後外側支持機構は外側側副靭帯と、膝窩筋腱、膝窩腓骨(ひこつ)靱帯を含む組織で、膝の安定性を保つ機能を持っている。武藤の場合、最初の故障時に外側側副靭帯だけでなく、その他の組織にもダメージが及んでいた可能性があるのだ。膝の問題をクリアしなければ、キャリアにも影響を及ぼす可能性があるという。
「膝(しつ)関節の不安定性は、他の靭帯や半月板軟骨などの二次損傷を引き起こすこともあります。今回は手術は回避してリハビリにて復帰を目指すということで、重症ではない事も期待できます。完全復帰間近にしての再発は精神的にもかなり苦しい状況と思いますが、これからの日本サッカー界を背負っていく選手。難しい状況とは思いますが、復帰に向けて挑んで欲しいと願います」
新盛院長は、現在日本に帰国して治療に専念している武藤の完全復帰を心から願っていた。
◇新盛淳司
しんもり・じゅんじ/新浦安しんもり整骨院入船院、入船しんもり鍼灸(しんきゅう)整骨院、新浦安しんもり整骨院今川院、今川しんもり整骨院、クローバー鍼灸整骨院代表。柔道整復師、鍼灸師の資格を持ち、関節ニュートラル整体普及協会会員。デフ(ろう者)フットサル女子日本代表トレーナー。サッカー元日本代表MF中村俊輔をセルティック時代から支える。今季JFL昇格を決めたブリオベッカ浦安のチーフトレーナーも務めている。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images