「監督にも怒られた」 浦和FW杉本、規律違反からの“信頼回復”誓う「迷惑かけた」
横浜FC戦でPKで今季初ゴール「阿部さんから『楽しんでな』と言ってもらって…」
浦和レッズのFW杉本健勇は、10日のJ1リーグ第3節の横浜FC戦に先発出場しPKで今季初ゴールを決めた。チームも2-0で今季初勝利。先月にはキャンプ中に規律違反をした杉本だが、「僕はプレーでやっていくしかない」と話した。
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浦和は今季からリカルド・ロドリゲス監督が就任し、1月末から約2週間、沖縄県でトレーニングキャンプを行った。しかし、その期間中に杉本とMF柏木陽介が新型コロナウイルスの感染予防の意味も込めた外出禁止に違反し、厳重注意と罰金処分を受けた。杉本は後に謝罪してチームに戻ったが、昨年からの繰り返しになった柏木は移籍先を探して退団することでクラブと合意している。
そうしたなか、昨季最終戦の負傷でリハビリからのスタートになったFW興梠慎三、キャンプ中に中国移籍の話が舞い込みFWレオナルドが退団した事情もあり、杉本はリーグ戦で3試合連続のスタメン起用。そして、この試合の前半37分にPKのチャンスを得た。
この時、主将のMF阿部勇樹が杉本にボールを渡しキッカーを託したのだと、本人が舞台裏を話した。
「(キッカーに)決まっていたわけではないですね。蹴りたい気持ちはありましたけど、阿部さんが『蹴れ』と。それで、阿部さんからボールをもらった時に、『楽しんでな』と言ってもらって気が楽になった。蹴る直前までコースを決めていなかったけど、いいコースに行って良かった。自信を持って蹴ろうと思っていた」
相手GKの読みを外してゴール右に決めた杉本のゴールで浦和は先制点を奪い、ハーフタイム間際に再び得たPKは阿部が決めた。それによって2-0の勝利を手にした杉本は、「嬉しいですね。勝てていなかったので今日に懸ける思いもあったし、それが結果につながって良かった。また明日からも繰り返し頑張っていきたい」と試合を振り返る。
そして杉本は、「チームに迷惑をかけたし、自分がいけないことをしてしまった。監督にも怒られた。今後ないようにするのは当たり前だけど、僕はプレーでやっていくしかない。今日は1勝しただけ、もっと積み重ねられるように頑張りたい。コンセプトとして全員で守備も攻撃も、プレスバックもサボらないことだったり、守備でもチームに貢献するのをやり続けないといけない。PKはそれのおまけというか。流れのなかで点を取らないといけない」と、チームのためにプレーする思いを話した。
この日、残り10分で興梠も復帰した。試合出場を重ねるためにも、まずは今季初ゴールで肩の荷を下ろした杉本には、さらなる得点量産が求められている。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)