震災後初戦で決めた魂のゴール 太田吉彰が今も抱く「東北のために」【#あれから私は】

仙台とは「まだ繋がっている」

 震災後も仙台のために走り続けた太田は、2015年に古巣ジュビロ磐田に6年ぶりに復帰した。被災地の復興がまだまだこれからというなかでの移籍は苦渋の決断だったが、「磐田にいても東北のためにできることがある」と考え、地元に戻ってプレーすることを決めた。サックスブルーのユニフォームでのプレーを最後に19年に現役を引退することになったが、仙台とは今も強い絆で結ばれている。

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「仙台を離れる時にはすごく迷いました。でも、東北のためにまだ何も達成できていない、もっとやらなければいけないという思いと、ジュビロへの恩返しをしたいという思いが並んだ時に、東北にいなければ東北のために何かができないというわけじゃないと考えました。

 実際、磐田でも東日本大震災のチャリティーイベントをやっています。僕自身が経験したことを、他の地域で暮らす人たちにも伝えていかなければいけないという使命感を持っています。去年のJリーグ最終戦も仙台で試合を見て、お世話になった方々にお会いすることができました。そういったところでもまだ繋がっている。コロナが落ち着いたらまた被災地を回りたいです」

 震災直後の仙台に希望の光を灯した太田のゴール。10年経っても、その輝きは色褪せていない。

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