ミラン監督を電撃解任の”鬼軍曹”が来季古巣に帰還? 低迷ラツィオの救世主になるか
現役時代に6シーズンを過ごした古巣で、ミハイロビッチ氏が再出発か
今月に入り、ACミランの監督を電撃解任されたシニシャ・ミハイロビッチ氏が、古巣ラツィオの次期監督の筆頭候補になっているという。イタリア紙「ラ・レプブリカ」が報じている。
ラツィオは24日のサンプドリア戦に1-2で敗れたことで、来季のUEFAヨーロッパリーグ出場権獲得がかなり厳しい状況になった。イタリア杯決勝の結果次第で今季のリーグ6位までが出場権を得られる状況で、残り3試合で6位のミランから勝ち点差5の9位になった。7位にサッスオーロ、8位にキエーボがいる状況での逆転は、数字上の可能性は残るとはいえ難しいものになった。
これを受けて、4月3日にステファノ・ピオリ前監督の解任により下部組織から昇格して指揮を執っていたシモーネ・インザーギ監督の、来季続投が消えたと報じている。シモーネ氏は、かつてユベントスやミランで活躍し、昨季はミランの監督を務めたフィリッポ・インザーギ氏の実弟。自身もストライカーとして活躍し、ラツィオなどでプレーしてイタリア代表に選出されたこともある。
そして、ラツィオのクラウディオ・ロティート会長が来季の指揮官の筆頭に推しているのがミハイロビッチ氏だと報じている。ACミランを4月9日まで率いた今季は、序盤戦こそシルビオ・ベルルスコーニ会長の推す4-3-1-2システムでスタートし、日本代表FW本田圭佑などをトップ下に起用したものの、機能不全で見切りをつけて、最終的に4-4-2システムでチームにバランスをもたらした。しかし、それが会長との確執を深めて解任の憂き目にあっていた。
ミランは後任のクリスティアン・ブロッキ監督になってから3試合で1勝1分1敗だが、試合内容の拙さから相対的にミハイロビッチ氏の評価が高まる状況になっている。“鬼軍曹”とも呼ばれるセルビア人指揮官は、現役時代に6シーズンを過ごしたラツィオの指揮官として、再びセリエAの舞台に戻ってくることになるのだろうか。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images